学生たちが電子工作教室を開催しました

情報通信学部組込みソフトウェア工学科の福原雅朗講師の研究室に所属する4年次生が10月12日に高輪キャンパスで、近隣の小学生を対象に電子工作教室を実施しました。これは、文部科学省「地(知)の拠点整備事業」に採択された本学の地域貢献活動の取り組み「To-Collaboプログラム」の一環として実施したものです。当日は小学3年生から6年生の児童4名が参加しました。

同教室は、大学の知識の共有と育成を目指し、地域の子どもたちに理系の学びやものづくりに興味を持ってもらおうと昨年度から開いています。今年度は8月23日に続き、今回が2回目の開催です。福原講師の研究室では特に電気回路・電子回路に興味を持つ4年次生が卒業研究に取り組んでおり、この教室はその中の「電子工作教室」班のメンバー4名が企画から受講生募集、実施までを運営。昨年度は準備期間が短かったため市販のキットを使いラジオを製作しましたが、今年度は学生たち自身で部品を一つひとつ用意し、回路を構成しようと試みました。中心となって準備をしてきた清水翔さんは、「小学生でもできる簡素な回路で、日常的によく使うもので防災にも役立つものにしたいと考え、防犯ブザーを作ることにしました」と話します。

教室では小学生一人ひとりに学生が付き、マンツーマンで指導。ブザーだけではなくLED電球を組み込み、ライトもつく本格的なブザー作りに取り組みました。8月に開催した教室では、子どもの力が足りずにネジを最後まで回しきれないなど、予想外の問題が発生しましたが、今回はその反省からネジ止め不要のケースを選択。発注から納品まで40日かかることから前回は断念した特注のヒモ式スイッチを取り入れ、事前練習として試作を重ねるなど、準備にも時間をかけました。子どもたちは学生の指導を受けながらハンダ付けにも挑戦。完成するとライトを付けたりブザーを鳴らしたりして、手作りのブザーの出来栄えに満足そうにしていました。

「2回とも出席してくれた子どももいて、ものづくりに興味を持ってくれたようでうれしい。小学生が理解できるように分かりやすく説明するのに苦労したり、予期せぬアクシデントに臨機応変に対応したり、社会に出ても役立つ学びができたと思います」と清水さん。福原講師は、「学生自ら教材として防犯ブザーを選択したのは素晴らしいアイデアでした。2回の教室開催を通して学生たちは大きく成長しました。これから研究室を選択する3年次生の中には『福原研で工作教室をやりたい』という学生も出てきています。ぜひ良い伝統として教室を継続してほしいと思います」と話しています。

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