臨空キャンパスで電子情報通信学会による「安全・安心な生活とICT研究会」が開かれました

阿蘇くまもと臨空キャンパスで7月27、28日に、電子情報通信学会による「安全・安心な生活とICT研究会」が開かれました。情報技術センターの内田理教授(情報理工学部情報メディア学科)や宇津圭祐准教授(同)らが運営の中心を担った本研究会は、安全・安心な社会づくりに寄与する情報通信技術の確立を目指して、2016年から毎年度四回のペースで開催されています。今年度二回目の開催となった今回は、災害時にも情報インフラとして有効な通信技術やSNSに関する議論が展開されたほか、2011年に発生した熊本地震で大きな被害を受けた熊本県の異分野の有識者も招きながら、多彩なディスカッションが行われました。

27日には、11年当時農学部長を務めていた荒木朋洋教授が登壇し、「大規模災害の状況と情報伝達の問題点」と題して講演。さらに、日本赤十字看護大学災害救護研究所の曽我恭裕氏は、熊本赤十字病院による災害救援・対策に向けた取り組みを紹介しました。そのほかにも2日間にわたって、「ユーザ行動変容による災害輻輳緩和と今後の展望」や「緊急救命避難支援システムのためのTwitterを用いた災害検知と情報発信の有効性検証」「大雪時に投稿された交通障害ツイートの特徴分析」といった多彩な研究成果が発表されました。

内田教授は、「本学は熊本地震で大きな被害を受けましたが、新たなキャンパスが竣工するなど、着実に前に進んできました。その場所で、防災に関する研究会を開催できたことに大きな意義を感じており、今回の成果を社会の安心・安全につなげていきたい」と語り、「研究会を開催できたのは、岡本農学部長をはじめ、本キャンパスや宇宙情報センターに所属する教職員の皆さまのご協力があったからこそ。心から感謝しています」と話していました。