情報理工学部情報科学科の黒田輝教授がこのほど、日本ハイパーサーミア学会の学会賞を受賞。9月6、7日に東京都・タワーホール船堀で開催された第41回学会大会で表彰されました。同学会は、医学・工学・物理学・生物学の研究者が協調し、温熱療法(ハイパーサーミア)に関する学問を臨床・基礎の両面から発展させようと、がん治療法分野を中心に最先端の研究成果を共有・発信しています。
本学会賞は、ハイパーサーミアに関する研究業績が著しく、同分野の研究進展や学会活動に貢献した研究者に授与されるものです。黒田教授は、1990年代初頭に「MRIを用いた非侵襲温度分布画像化法」を開発し、その原理を生かして磁気共鳴分光画像化法や位相分布画像化法を共同研究者らと発表。臨床実用可能なレベルの研究成果を創出し、2016年には本研究で国際磁気共鳴医学会からフェローの称号も授与されています。日本ハイパーサーミア学会では、学術委員会や編集委員会の委員を歴任し、2023年度には第40回学会大会の大会委員長を務めました。現在も同学会の副理事長やQA(品質保証)委員会委員長を務めており、30年以上にわたる学術ならびに学会への貢献が評価され、学会賞に選出されました。
黒田教授は、「日本ハイパーサーミア学会における最高の賞を授かり、大変ありがたく感じております。ひとえにこれまで一緒に研究をして下さった皆様のおかげであり、この場をお借りして心より感謝申し上げます。今回の受賞を機に、より一層研究に精進してゆきたいと思います」と話しています。