法学部法律学科では、1月23日、「入門ゼミナールB対抗ディベート大会」を実施しました。このディベート大会は、ディベートの学習・練習・実践を通して、議論を行う技術と論理的な議論を行う能力を育むとともに、早期に顕彰の機会を設けることで学生の意欲向上につなげることを目的としています。
本学科初の試みであるこのディベート大会には、押久保倫夫教授、鞠山尚子教授、内田剛講師、冨高彩講師のゼミナールの学生たちが参加。「日本は死刑制度を廃止すべきであるか否か」を論題に、ディベートを行いました。第1回戦では、内田ゼミと鞠山ゼミ、押久保ゼミと冨高ゼミが対戦。決勝には内田ゼミと冨高ゼミが進み、押久保ゼミと鞠山ゼミでは3位決定戦が行われました。今大会では、冨高ゼミが優勝、内田ゼミが準優勝、鞠山ゼミが3位、押久保ゼミが4位という結果となりました。
ディベート大会に参加した学生からは、「準備は大変だったが楽しかった」「さまざまなゼミのグループと交流することができ、新しい発見や視点を学べたことがよかった」「自分たちのクラスでは出ていなかったような意見が聞けて、いい経験になったと思います」「ジャッジに評価してもらったということが自信になった」「メンバーに選ばれて不安いっぱいでしたが、周りのみんなが準備の段階から一緒に考えてくれたり、助けてくれたおかげで、ディベート大会でも意見を言うことができました。この経験をこれからの活動に役立てていきたいと思いました」といった声が聞かれました。
大会の企画・運営の中心を担った内田講師は、「ディベート大会は今年度初の試みでした。ディベートでは、みなさんの準備と協力のおかげで有益な議論ができました。1点コメントすると、顔を上げて自信を持って発言してもらうと、より意見に耳を傾けてもらいやすくなるかと思います。皆さんお疲れ様でした」と、また、押久保教授は「私の『憲法人権2』の授業で掲げた論点は、大体挙げられていました。ただし、『世論』についてはあまり展開されていなかったように思います。これについては、『死刑が人権の問題である限り、その是非は多数者の意思によって左右されるべきではない』という対抗言論があり、『人権と民主主義』という憲法学の最も基本的な問題に突き当たるだけに、学生には難しかったかもしれません」と、今大会を振り返りました。また、鞠山教授は、「学生皆さんの準備と積極的参加のおかげで、有意義な大会になったと思います。次年度以降も大会を続けていければと考えています」と、冨高講師は、「各ゼミナールのチームワークに感動・感心しました。この大会を通じて、お互いの意見に耳を傾け尊重し合うことを学んでほしいです」と話しています。