文学部ヨーロッパ文明学科の河島思朗講師が2016年度「東海大学ティーチング・アワード」の優秀賞に選ばれ、4月1日に湘南キャンパスで行われた授賞式で山田清志学長から賞状と目録が授与されました。本学では教育の質の向上を目指し、2002年から優れた授業を行う教員らを「ティーチング・アワード」として顕彰しています。1年間の講義科目の授業を対象に行った学生による授業についてのアンケートなどの結果に基づき、大学運営本部を中心とした厳正な審査を経て最終的に学長により決定するもので、2016年度は5名に優秀賞を授与しました。
ラテン文学を中心とした西洋古典学を研究している河島講師は、「ギリシア・ローマの神話」「地中海地域研究」などの科目を担当。さまざまな課題について、他者の視点に立って多角的な観点から考察できる力を身につけてもらえる授業を目指しています。学生たちの関心を高めるため、「今、古代を学ぶことの意味」を常に意識し、取り上げたテーマを身近な例に置き換えたり、現在と結びつけてとらえ直したりして説明。学生がコメントペーパーに書いた質問や感想を足掛かりとして次の授業を展開しているほか、抑揚のある話し方や簡潔な表現でポイントを明確にするなど、より理解を深めてもらうための工夫をしています。
河島講師は受賞について、「大変うれしく、光栄に思います。教育と研究の環境を整えてくださった学科の先生方や関係者の皆さまに心から感謝いたします」とコメント。「今後もさらに研究を深め、その成果を教育と結びつけながら、学生たちが新たな考え方に出合えるような授業を展開していきたい」と抱負を話しています。