自律型海中ロボットによる駿河湾深海の生物調査を実施しました

海洋学部航海工学科海洋機械工学専攻の渡邉啓介准教授の研究室が3月11日から15日まで駿河湾深海で、自律型海中ロボット「Tuna-Sand2(ツナサンド ツー)」を利用した生物調査を実施しました。東京大学と九州工業大学の共同研究で開発された「Tuna-Sand2」は、海底を自動航行しながら写真を撮り、ある程度の取捨選択をした上で船上の研究者に画像情報を送信します。この画像を見て船上の研究者が採取を指示する信号を送ると、自動でその画像を撮影した地点まで戻り、当該生物を採取する機能の開発を進めており、昨年の3月には水深100mでの撮影・サンプリングに成功しています。今回は水深250mの地点で「Tuna-Sand2」を用いた生物調査のための画像取得を念頭に、本学と九州工業大、西日本工業大学の教員と学生ら13名が参加しました。

駿河湾特産のサクラエビが記録的な不漁となり、昨年秋の漁が異例の中止となったことなどを受け、サクラエビが検出されそうな水域を調査場所に設定。本学の調査練習船「北斗」で湾内を移動しながら「Tuna-Sand2」を水深250mまで潜航させ、海底を撮影しました。渡邉准教授は、「『Tuna-Sand2』はこちらがプログラムした軌道に正確に沿って動いており、同じ場所に戻って調査する際にも数センチの差異ですんでいました。今回は、映像や写真の解像度が粗いこともあり、サクラエビをはっきりと確認することはできませんでしたが、10月にもう1度チャレンジする予定なので、カメラの性能を上げることと、深い場所で生物を採取できる仕組みを構築することに重点を置いて準備をしていきたい」と話していました。

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