東海大学総合医学研究所が第11回研修会を開催しました

東海大学総合医学研究所では12月5日に伊勢原キャンパスの松前記念講堂で、第11回研修会を開催しました。研究成果の学内外への広報や若手研究者の育成、医科学分野に関連した他の学部や研究機関との連携を促進するため、毎年開催しているものです。今回は、ライフ・イノベーション分野での「研究の峰※」の構築を目指し、生命科学に関わる学内の教職員・学生などを対象に幅広く演題を公募。12名の研究者らがそれぞれの研究成果について講演したほか特別講演やポスターセッションを行い、教員や大学院生、学生ら約150名が参加しました。

特別講演では東北大学大学院医学系研究科の宮田敏男教授が「アカデミアからの医療品開発:現状と展望」をテーマに講演。一般講演では本研究所の研究員ほか、工学部、医学部、農学部、生物学部、札幌教養教育センター、マイクロ・ナノ研究開発センターの教員らが研究成果を発表し、各講演について意見交換や質疑応答を行いました。終了後は5号館に会場を移してポスターセッションと情報交換会を実施。研究者や大学院生らが32テーマについて研究成果をポスター発表し、活発に議論しました。

最後にあいさつに立った本研究所の瀧澤俊也所長は、「札幌から阿蘇キャンパスまでの本学の研究者はじめ多くの方に参加していただき、質の高い討論を交わすことができました。この会が医学や生命科学、理工学、人文社会系などを含めた各学部との連携を推進し、共同研究チームの構築へと発展することを心から願っています」と語りました。

なお、当日の講演者とテーマは以下のとおりです。

【特別講演】
◇宮田敏男(東北大学大学院医学系研究科教授)
 「アカデミアからの医薬品開発:現状と展望」

【一般講演】(※講演順)
◇大塚正人(総合医学研究所 発生工学・疾患モデル動物部門准教授) 
 「卵管への核酸注入を介したゲノム編集マウス作製法」
◇椎名 隆(医学部基礎医学系分子生命科学准教授)
 「次世代シークエンシングによる超高解像度HLA DNAタイピング法の開発」
◇林 優(医学部専門診療学系産婦人科臨床助手)
 「レクチン・マイクロアレイを用いた婦人科癌の糖鎖解析」
◇稲津敏行(工学部応用化学科教授)
 「単一構造の糖タンパク質を合成する」
◇遠藤 整(医学部基盤診療学系公衆衛生学講師)
 「がん細胞における飢餓ストレス応答の意義」
◇寺尾 晶(札幌教養教育センター教授)
 「視床下部メラニン凝集ホルモン(MCH)産生神経の睡眠調節における役割」
◇柳川享世(総合医学研究所 ライフケア部門奨励研究員)
 「自家幹細胞の体外修復に基づく次世代型肝硬変治療法の開発」
◇伊藤秀一(農学部応用動物科学科准教授)
 「ニワトリは鳥目か?」
◇河合久仁子(生物学部生物学科准教授)
 「小型コウモリ類の分子系統が解き明かすこと」
◇上田真保子(マイクロ・ナノ研究開発センター特定研究員)
 「エボラウイルス糖蛋白質遺伝子の正の選択が示唆するウイルス―宿主相互作用」
◇浅原孝之(総合医学研究所 再生医療部門教授)
 「臓器再生治療のための再生アソシエイト細胞研究について」
◇酒井大輔(総合医学研究所 再生医療部門准教授)
 「椎間板再生医療の現状と未来」

※「研究の峰」
18学部77学科専攻を開設している総合大学の強みを生かし、理工系や文系、医学系など幅広い分野の研究者による共同研究を促進して大学全体の研究力の底上げを図るとともに、
世界をリードする研究成果を社会に向けて発信することを目指す取り組みです。

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