総合医学研究所が第22回公開研究報告会を開催しました

東海大学総合医学研究所が3月1日に伊勢原キャンパスで、「第22回公開研究報告会」を開催しました。本研究所は、基礎医学研究の成果を新技術の開発や臨床に生かし、総合的な医学の発展に寄与することを目的として1980年に創設。国内外から注目される多くの研究成果を発表しています。現在は、本学医学部の教員を兼務する研究員と専任研究員の計16名が所属。「再生医学」「ゲノム医学」「創薬」「血液・腫瘍学」「肝臓・腎臓病学」の5部門に関する研究に取り組むとともに、学内の医学系・生命科学系・理工学系の各学部や企業との連携、若手研究者の育成を推進し、医科学研究のさらなる活性化を図っています。当日は、今年度のコアプロジェクトを含む8テーマについて成果を発表し、教職員や学生、大学院生ら約70名が聴講しました。

はじめに安藤潔所長(内科学系血液・腫瘍内科学教授)が登壇。「本研究所では、目標の一つでもある若手研究者の育成を推進するため、3年間の期限で研究費を補助する特別研究所員制度を設けています。今日は、その1年目の研究者2名と2年目の研究者1名にも成果を発表してもらいます。ぜひ活発にディスカッションし、今後の研究に生かしてください」とあいさつしました。

続いて8名の研究者が、所内の研究者や生命科学統合支援センターの技術職員、先進生命科学研究所の研究者らと連携した最新の研究成果を報告。各発表後には、今後の展開や臨床への応用などについて意見を交わしました。最後に松阪泰二次長(基礎医学系生体構造機能学教授)が、「それぞれの努力により、多くの成果があったことをうれしく思います。今後も各研究者や関係機関と連携協力しながら、さらに研究を発展させましょう」と結びました。

なお、当日の発表者とテーマは下記のとおりです。(発表順)
◇関根佳織【再生医療学研究部門】(基礎医学系生体構造機能学 講師)※特別研究所員
 「重症心不全に対する再生環境細胞シート移植による治療法の確立」
◇中川 草【ゲノム解析研究部門】(基礎医学系分子生命科学 講師)※特別研究所員
 「宿主ゲノムに内在化したウイルスに由来する配列の様々な機能と疾患」
◇岡 晃【ゲノム解析研究部門】(総合医学研究所 講師)
 「円形脱毛症リスクアリルを導入した脱毛モデルマウス」
◇八幡 崇【血液・腫瘍学研究部門】(基盤診療学系再生医療科学 准教授)
 「幹細胞運動能制御機構の解明と再生・がん治療への応用」
◇幸谷 愛【血液・腫瘍学研究部門】(内科学系血液・腫瘍内科学 教授)
「ウイルス疾患における細胞外小胞を起点とする臓器連関とその新機能」
◇大塚正人【ゲノム解析研究部門】(基礎医学系分子生命科学 准教授)
 「in vivoゲノム編集評価系モデルマウスの作製」
◇駒場大峰【肝臓・腎臓病学研究部門】(内科学系腎・代謝内科学 講師)※特別研究所員
 「骨組織Klothoが関与する新たなFGF23分泌調整機構の解明」
◇2018年度コアプロジェクト
酒井大輔【再生医療学研究部門】(外科学系整形外科学 准教授)
 「in silico創薬によるIL-17受容体阻害剤の開発」

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