医学部看護学科の学生と教員が伊勢原支援学校の夏まつりに協力しました

医学部看護学科の4年次生18名と教員5名が、7月30日に神奈川県立伊勢原支援学校で開催された「夏まつり こまのすけと防災を学ぼう」の運営に協力しました。この催しは、同校とPTAが校内向けの防災啓発イベントとして伊勢原市や同消防本部等の協力を得て実施してきた「ぼうさいまつり」を「夏まつり」に発展させ、地域の方々に同校について知ってもらう機会として実施したものです。今回は、防災について学べるブースをはじめ、児童・生徒の作品展示、高等部作業班の生徒が手掛けた製品や地域の福祉施設で作られた商品を販売するコーナーなども設置されました。本学科では、初参加となる神奈川県警察第二機動隊と連携し、5つの防災関連ブースを出展。卒業生の看護師5名も運営をサポートしました。

学生たちは機動隊の隊員と共に、「三角巾を使った外傷の応急手当」「人形を使った心肺蘇生」「救助用ゴムボート」「救助用ファイバースコープ」「経口補水液の試飲」のブースを運営したほか、学校側の企画もサポート。来場した子どもたちや保護者、地域の方々に笑顔で声をかけて各企画を体験してもらうとともに、災害への備えや災害発生時の留意点、避難時の持ち物、障害がある人を支援する際のポイントなどを説明しました。

学生統括リーダーを務めた白川彩夏さんは、「一人ひとりの様子や反応に留意しながら対応するよう心がけました。さまざまな子どもたちに接したことで、障害がある人への支援に対する多くの気づきが得られました。この学びを将来に生かしたい」と語り、機動隊との連絡調整を担当した工藤綾弓さんは、「組織や役割は違っても、“人を救う”“人を支える”という目的は同じだと実感しました。組織を超えたチームでの活動を体験できてよかったです」と振り返っていました。第二機動隊調査官の山元剛氏は、「学生さんの熱意と企画力のおかげもあり、若い隊員が警察官の原点である住民の方との触れ合いを経験するよい機会になりました」と話していました。

同校の豊岡裕子総括教諭は、「学生たちは、参加者が楽しみながら防災について理解を深めるための方法を真剣に考えるとともに、子どもたちへの接し方について積極的に本校の教員に質問するなど、熱心に取り組んでくれました。専門知識を持った先生方と意欲的な学生さんに協力していただき充実したイベントになりました」とコメント。指導する大山太教授は、「児童・生徒はもちろん、先生方や保護者の皆さん、機動隊・消防署の隊員との交流を通じて、障害のある子どもたちへの対応や災害時の支援活動について実践的に学んでくれたと感じています。今回は、医学部付属病院などで働く卒業生が参加し、学生をサポートしてくれたのもうれしいことでした。学生たちには、看護師としての知識や技術を高めるとともに、さまざまな職種や機関に対する理解と連携を深め、平時にも災害時にも貢献できる医療従事者になってほしい」と期待を語りました。