スポーツ・レジャーマネジメント学科の大津准教授が「第16回JOCスポーツと環境・地域セミナー 兼 第1回JSPOスポーツと環境フォーラム」に登壇しました

体育学部スポーツ・レジャーマネジメント学科の大津克哉准教授が、12月12日にオンライン配信で実施された「第16回JOCスポーツと環境・地域セミナー 兼 第1回JSPOスポーツと環境フォーラム」(主催:日本オリンピック委員会=JOC)で講演しました。JOCでは2001年度からスポーツ環境専門部会を設置し、スポーツと環境にかかわる啓発・実践活動を推進しており、大津准教授が副部会長を務めています。今回は日本スポーツ協会(JSPO)、東京都との共催で、スポーツ界が一体となって環境保全の必要性について考えるとともに、どのように実践に移していくか学ぶことを目的としたイベントを企画。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からオンラインで配信され、東京都のスポーツ関係者、JSPO公認スポーツ指導者ら336名が視聴しました。

開会にあたり、JOCスポーツ環境専門部会長の野端啓夫氏と東京都オリンピック・パラリンピック準備局次長の延與桂氏があいさつに立ち、地球温暖化による近年の異常気象がスポーツに与える影響や、環境保全の取り組みの重要性を語りました。また、本セミナーのコーディネーター役である大津准教授が趣旨説明を含めたオープニングレクチャーを実施。地球温暖化がアスリートに与える影響や、競技施設の建設などによる環境破壊などスポーツが環境にとって加害者・被害者どちらの側面も持つことを説明し、「スポーツの現場での環境保全は必須です。イベントを主催する競技団体の社会的責任として、環境問題に対して最大限の取り組みが求められるようになっています。スポーツが環境と調和して発展していくためには、スポーツ界全体で取り組んでいく必要がある」と強調しました。

第1部の基調講演では、石塚創也JSPOスポーツ科学研究室研究員が「スポーツの環境史について」と題し、過去に開催されたオリンピックにおける環境問題を解説。続いて神山一東京都環境局地球環境エネルギー部次世代エネルギー推進課長が、2050年までにCO2排出実質ゼロを目指す「ゼロエミッション東京」に関して、具体的なロードマップやすでに東京都が実施している再生可能エネルギー設備などについて紹介しました。第2部ではパネルディスカッションが行われ、オリンピアンのJOCスポーツ環境専門部会員の宮下純一氏(水泳/競泳)とJOCスポーツ環境専門部会員の上田藍選手(トライアスロン)、石塚研究員、神山課長が参加。大津准教授が進行を務め、「スポーツと環境の関わり」「未来に向けて今自分たちができること」をテーマに、オリンピックや競技活動を通しての経験談を交えながら議論を深めました。

最後に大津准教授が登壇し、「スポーツが楽しめる環境を10年後、100年後の子どもたちに残すために必要なのは、環境に対して興味を持つことと、自分にできることから行動することです。次世代、また次の世代に、今の環境や、もっといい環境を正しくバトンタッチしていけるように、一緒になって取り組んでいきましょう」と呼びかけました。

◆JOC スポーツと環境:https://www.joc.or.jp/eco/