本学の体育学部スポーツ・レジャーマネジメント学科に所属する押見大地准教授及びスポーツ医科学研究所の山田クリス孝介准教授が、早稲田大学スポーツ科学学術院の佐藤晋太郎教授、株式会社電通及び株式会社電通サイエンスジャムとの共同研究を実施します。
研究の概要:これまで、スポーツ観戦の体験価値を定量的に把握することは難しく、主な調査・評価は観戦後のアンケート・インタビューなど主観的なデータに基づくものが一般的でした。本研究では、観客の脳波など、観戦中のリアルタイムな生体情報を専用のデバイスを用いて計測し、感情の変化をデータに基づき定量的に解明していきます(写真2参照)。計測結果に、従来のアンケート調査などの主観的なデータを組み合わせ、観戦中の「ワクワク」「ドキドキ」「ハラハラ」といった感情を定量的に捉え、従来では見えにくかった観戦体験の本質な価値を明らかにすることを目指しています。
また、同様の手法で、スポーツ観戦に特有の「感情のシンクロ」の解明にも取り組んでいきます。スポーツ観戦には、家族・友人・ファン同士でのリアルな観戦や、一人でオンライン観戦をしながらSNS上で仲間と交流するなど、さまざまなスタイルがありますが、共通して「感情を他者と分かち合う」場面が多くあります。観戦スタイルの違いが感情のシンクロにどのように影響するかを解明し、さらに感情のシンクロがもたらす影響についても調査していきます。
最初の調査として、公益財団法人日本サッカー協会のご協力の下、サッカー男子日本代表の試合を対象に調査を行いました。現在調査データの分析を進めており、分析が終了次第研究成果を発表する予定です。

