観光学部では10月25日に代々木キャンパスで、「秋を感じる創作和菓子作り」(主催:一般財団法人和菓子文化研究所、共催:観光学部、Fun Space株式会社)を開催しました。この催しは、本学部が和菓子文化研究所と連携した教育プログラム「和菓子ミュージアム東京の企画立案」授業を実施した経緯から、産学協同と地域連携活動を兼ねて、地域の方々に和菓子への理解を深めてもらうことを目的に行ったものです。当日は地域住民や学生ら46名が参加しました。
はじめに和菓子文化研究所の鈴木茂理事長が、「さわやかな秋の日、初の和菓子教室を開催できたことを大変うれしく思っています。今日は職人の気分になって和菓子作りを楽しんでください」とあいさつ。広島文化交流会館の井伊八郎調理支配人を講師に招いて、秋をテーマに「紅葉」と「銀杏」、「創作和菓子」作りに挑戦しました。用意された材料は、白餡の練り切りをベースに、小豆、南瓜、紫芋、栗の5色の餡。色づけに赤、黄、緑色の色粉を使いました。参加者たちは井伊氏の実演を見たり指導を受けたりしながら、型押しをし、手の平でもみまとめて形を整え、色合いに工夫を施すなど、一つずつ丁寧に完成させていきました。最後に盆や皿、茶器などを選び、作品を並べてしつらえた後は、お茶と一緒に試食。和菓子の奥深い魅力に触れた1日となりました。
参加した学生たちは、「作るのも楽しかったですが、ほかの人の個性的な作品を見るのも楽しかったです。和菓子がより身近な存在になり、親近感がわきました」「小さい子どもさんから年配の方までみんなで話しながら作ったので、創作を通した交流ができました」と語っています。また地域住民の方からも、「作る喜び、見る喜び、食べて楽しむ喜びと盛りだくさんでした」「和菓子の魅力を改めて感じ、日本の文化は素晴らしいと思いました」といった声がきかれるなど好評でした。
鈴木理事長は、「みなさん和気あいあいと楽しそうで、初挑戦のイベントを成功のうちに終えることができました。和菓子は人と人とをつなぐコミュニケーションツールであると実感した1日でした。日本の文化である和菓子の魅力を、今後も発信していきたいと思います」と感想を述べました。また、教育プログラムを展開する本学部の小澤考人講師は、「記念すべき第1回を本学で開催できたことを、大変光栄に思います。学生にとってもこういった体験型のイベントに参加することで、日本のもてなし文化を深く知る貴重な経験となったでしょう」と語っています。