第8回「東海大学丹沢湘南観光交流フォーラム」を開催しました

観光学部では2月27日に、神奈川県秦野市のタウンニュースホールで「第8回 東海大学 丹沢湘南観光交流フォーラム」を開催しました。湘南キャンパス周辺に位置する平塚市、秦野市、伊勢原市、厚木市、大磯町、二宮町、中井町などを含む丹沢湘南地域での観光交流や、魅力ある地域づくりについて考えるとともに意見を交換することが目的です。今回は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、海外からの観光客をこの地域に引き付ける方策について話し合うため「丹沢湘南地域におけるインバウンド(訪日)観光の活性化」をテーマに実施。学生や教職員、地域住民ら約40名が参加しました。

本学部観光学科主任の浅野清彦教授が開会のあいさつをした後、「スノーモンキー」と呼ばれる冬の温泉に入るニホンザルが有名な、長野県山ノ内町湯田中温泉にある外国人に人気の旅館「一茶のこみち 美湯の宿」代表取締役の斉須正男氏が、「訪日外国人観光客が求める観光魅力とおもてなし」をテーマに基調講演。斉須氏は1998年の長野オリンピックを契機に外国人観光客を誘致する「インバウンド観光」に取り組み始めており、「スノーモンキー」をきっかけに日本の旅館文化について多くの国の人たちにその魅力を伝えたいという思いから、宿で取り組んでいる「彫金」や「そば打ち」などの体験企画について紹介。「最初はお風呂に入るのが苦手だった外国の方も、長く逗留する中でその魅力を感じてくれる。旅館は洋式のホテルとは異なり、温泉や日本ならではの魅力とおもてなし文化を発信する場所だと思います」と力説しました。また、外国人旅行者誘客について、日本政府観光局との連携によるイベントへの参加をはじめ、SNSや世界最大の観光情報口コミサイト「トリップアドバイザー」などを活用したインターネット上での情報発信、無料タウン誌「SNOW MONKEY TOWN」発行を通した街全体での観光振興策について解説し、「今後は他地域との連携も進め、たとえば長野県から圏央道を通って湘南、丹沢地域に至って富士山を中心とした眺望を楽しむ旅行ルートの開発などにも取り組みたい」と話しました。

続いて、本学部の屋代雅充教授が話題提供として「外国人を対象とした丹沢湘南地域での学生企画バスツアーの試行結果」をテーマに、昨年10月に東海大学のTo-Collaboプログラムの一環として実施した「外国人向けモニターツアー」の様子や、参加者の反応、アンケート調査の結果について紹介しました。また、パネルディスカッションでは岩橋伸行教授がコーディネーターを務め、斉須氏、屋代教授のほか、神奈川SGGクラブ・ガイド支援グループリーダーで通訳案内士の永田洋水氏、神奈川県湘南地域県政総合センター企画調整部商工観光課の樋渡三千尋氏、さらに外国人向けバスツアー企画を実施した学生を代表して、飯島雄基さん(1年次生)と川島希さん(2年次生)、平塚市民向け市内バスツアー企画に携わってきた加藤圭さん(3年次生)が登壇。インバウンド観光を推進するための取り組みについて、会場の参加者を交えて話し合いました。

最後に、松本亮三学部長が閉会のあいさつに立ち、「本学部ではインバウンド観光の活性化に向けてモニターツアーなどに取り組んできましたが、実現に向けてまだまだ課題も多い。地域の特徴ある観光資源を発掘、整備し誘客につなげなくてはなりません。今後も地域の自治体や観光産業とのつながりを大切に、取り組みを育てていきたい」と語りました。なお、フォーラム終了後には交流会も行われ、参加者が観光を通じた地域活性化 について意見を交わす姿が見られました。

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