観光学科の田中教授が執筆者を務めた『実践風景計画学―読み取り・目標像・実施管理―』が刊行されました

観光学部観光学科の田中伸彦教授が委員として監修を行うとともに執筆者の一人として携わった、『実践風景計画学―読み取り・目標像・実施管理―』(日本造園学会・風景計画研究推進委員会監修、古谷勝則・伊藤弘・高山範理・水谷佑輔編集、朝倉書店刊)が、3月5日に刊行されました。同書は、人と環境の関係に基づく「風景」について、その対象の分析、計画の目標設定、手法、実施・管理の方法を解説した専門書で、実際の事例も多数紹介されています。

自然地域の保全・利用学や余暇(レジャー)学が専門で、日本造園学会・風景計画研究推進委員会の委員を務める田中教授は、第3章「目標像を実現させるための手法」で「見る人と風景地の関係構築」を、第5章「事例紹介」で「風景を活用した里地里山の観光地計画」の欄を執筆。風景づくりにおける原則や景観把握モデルの理念と視点場整備の重要性などを解説したほか、観光地計画と風景づくりの関係について、神奈川県平塚市の「ゆるぎ地区」で実際に取り組んできた、観光地化を図るための基本計画や他地域との関係性構築、そのプロセスなどを紹介しました。また、巻末のコラムでは「観光と風景管理」と題して政府の施策と観光学の関連性について説明しています。

田中教授は、「学会内で3年間にわたって研究会を開き、多数の研究者が取り組んできた内容をまとめました。本学科では『地域デザイン』の中でランドスケープ論や演習の授業を開講していますが、風景をつくり出すことは観光にとって重要なことであり、学生たちの将来の進路の選択肢としても注目してもらいたい分野です。本書を授業内でも活用していければ」と話しています。

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