観光学部の学生が「平成30年度糸魚川ジオパーク学術研究奨励事業 研究成果発表会」で発表しました

観光学部観光学科の本田量久准教授(=当時:現・教授)のゼミナールに所属する齋藤雄真さん(3年次生=当時)が、3月24日に新潟県糸魚川市のフォッサマグナミュージアムで開かれた「平成30年度糸魚川ジオパーク学術研究奨励事業 研究成果発表会」に出席。昨年8月に現地で取り組んだ調査の結果をまとめて発表を行いました。糸魚川ジオパーク学術研究奨励事業は、同ジオパーク地域を対象とした学術調査や研究を支援し、糸魚川ジオパークの学術資料の蓄積を図るため、大学生等を対象に調査研究費を助成するものです。

齋藤さんは、同助成に採択され、本田准教授や研究室の仲間3名とともに昨年8月25日から29日にかけて現地を訪問しました。糸魚川市の観光振興を担当する行政職員や観光業従事者から情報提供を受けながら、2009年のユネスコ世界ジオパーク認定後の観光振興に向けた取り組み とその成果を調査しました。また、発表会前日にも本田准教授とともに現地を訪問し、発表に向けた準備を整えました。

発表会では「第三者から見た糸魚川市―このまちに必要なもの―」と題して、調査の概要やそこから見えてきた糸魚川市の魅力を報告しました。「糸魚川では、ジオパークを中心に海・山・川、農村、温泉、食事といった地域資源を活用した観光を楽しめる。また2015年3月に北陸新幹線が延伸したことによって首都圏からのアクセスがよくなった。外国人住民の協力を得ながら外国語対応を進めており、実際に外国人観光客は徐々に増加しつつある」と評価しました。一方で、「糸魚川駅から離れた地域に向かう路線バスの運行本数が少ない。また、ジオパーク以外の地域資源を充分に活用できていないのではないか」と課題を指摘しました。「行政、観光従事者、地域住民といった多様な主体が協働しつつ、観光客のまなざしを取り込んだ、持続可能な観光まちづくりを展開することが求められるだろう」と結論づけました。

齋藤さんは、「調査に伺う前は糸魚川市のことを詳しくは知りませんでしたが、調査を経て”観光客を増やしたい”という市民の皆さんの思いに触れ、観光振興に向けた有効な方法を提案したいと取り組んできました。多くの方たちと会って話をする経験はほかでは得難く、この成果を将来に生かしていきたいと考えています」と話しています。

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