東海大学では5月19日から6月27日まで、タイ・モンクット王ラカバン工科大学(KMITL)の学生を対象とした「ラボラトリートレーニングプログラム」を実施しました。本プログラムは本学とKMITLとの学術交流協定に基づき、日本型の工学教育や日本語能力の向上を目的に毎年開催しています。今年度はKMITLの学生24名が参加。期間中は湘南キャンパスを拠点に理工系学部、及び日本語教育課程の研究室で多様な分野の研究に励みました。

初日はオリエンテーションの後、湘南キャンパスで活動するToCoチャレ「Tokai International Communication Club」がキャンパス内を案内。5月21日には柔道部の井上康生副部長(体育学部武道学科教授)が理事長を務めるNPO法人JUDOsの協力のもと武道館で柔道の体験教室を企画し、柔道部の選手の指導で受け身など基本的な動作を練習し日本の文化に触れました。6月16日には静岡キャンパスを訪問し、海洋調査研修船「望星丸」(国際総トン数=2174t)を見学。静岡カレッジオフィスの職員から最新の航海設備や実習環境、過去に新種の海洋生物を発見した研究事例などの説明を受け、驚くとともに興味を示していました。また、齋藤寛海洋学部長が学部の説明や地球環境に配慮した海洋研究の取り組みについて紹介し、海洋学部海洋生物学科の西川淳教授、水産学科の李銀姫准教授が講義を実施。西川教授はタイ・ブラパ大学とのクラゲに関する共同研究について紹介し、李准教授はワークショップ形式で両国の研究環境などについて活発に意見を交わしました。

6月24日には湘南キャンパスで、研究成果発表会と修了式を行いました。学生たちはグループごとに、所属した研究室で得た知識や、日本語教育を通じて学んだ日本の魅力をポスターにまとめて紹介。両校の教員や期間中ともに研究に取り組んだ理工系学部の学生、大学院生らが聴講しました。修了式では、山本佳男工学部長が学生一人ひとりに修了証を授与。期間中の努力を労い、「KMITLと東海大は一つの大きなファミリー。今後も研究や教育を通じて支え合っていきましょう」と語りました。プログラムに参加した学生たちは、「長期間日本語の勉強ができたので語学力に自信がつきました。タイでは日本人の子どもも参加しているサッカー教室のコーチをしているので、今回の経験を指導に生かし、将来の仕事にもつなげていきたい」「東海大では世界各国の留学生とも交流することができ、貴重な経験を積むことができました。念願だった原宿での買い物もできてうれしい。プログラムを通じてさらに日本が好きになりました」と話していました。





