水産学科の清水教授の研究室が付属望星高校の理科研究に協力しました

海洋学部水産学科の清水宗茂教授の研究室では11月25日に、東京都・お台場海浜公園で付属望星高校の生徒とマイクロプラスチックの調査を行いました。望星高が年に2回校外で実施している理科研究の一環で、今回は海洋汚染問題をテーマに高大連携の特別講義を企画。当日は参加を希望した生徒約40名が出席しました。

初めに清水教授が、マイクロプラスチックの概要や人体への影響について説明した後、生徒たちはグループに分かれて海岸の砂を採集。微細なプラスチックの破片を抽出し、学生たちが専用の機器で一つひとつ成分を分析しました。参加した生徒からは、「中学生のころから授業でSDGsについて学び、海洋汚染問題にも興味があったので参加しました。採集するのは大変でしたが、普段あまり経験できないことなので楽しかった」「砂浜に来て自分の手で砂を集め分析するという実体験が、環境問題を身近に考えるためにも大切なのだと感じました」といった声が聞かれました。

清水教授は、「熱心に授業に参加してくれる生徒が多く、意識の高さに驚きました。こちらが用意した課題だけでなく何カ所も砂を集めて分析材料を探してくれる生徒や、集めたプラスチックごみを持ち帰り、所属する科学部の研究材料にするという生徒もいました。プラスチックごみによる環境汚染は10年後には、さらに私たちの生活に影響すると予測されているため、若い世代が関心を持って課題解決に取り組んでくれることが重要になります。地球全体に起きている問題を自分事として捉えるきっかけとしてもらえたらうれしい」と語ります。望星高の武政晃弘教諭は、「今の時代は生成AIに聞けばそれらしい答えが返ってきますが、自分たちの手で調査し、自ら考える経験を大切にしてもらいたいと思い企画しました。座学と違う体験は、生徒たちにとっていい刺激になっていると思います。科学部の生徒は、2月に各付属校が集う科学研究成果発表会でマイクロプラスチックに関する研究発表をする予定なので、今日の活動から学んだことを生かしてもらいたい」と話していました。