株式会社エスパルスと包括連携協定を締結しました

東海大学は8月7日に、サッカーJ1・清水エスパルスを運営する株式会社エスパルスとスポーツ振興、人材育成、学術研究、地域社会の発展を目的とする包括連携協定を締結しました。静岡市清水区のIAIスタジアム日本平で締結式と記者会見を開き、本学の木村英樹学長とエスパルスの山室晋也代表取締役社長が協定書に署名しました。式には東海大学病院本部の渡辺雅彦本部長、付属静岡翔洋高校の髙塚純校長も出席しました。

協定は、エスパルスが持つトップチームやアカデミーでの選手育成のノウハウと、本学の教育・医療・研究資源を生かし、スポーツ医科学、選手育成、地域貢献の各分野で連携するものです。スポーツ障害の予防やコンディショニング支援、競技復帰支援、医科学データを活用した共同研究をはじめ、静岡翔洋高とエスパルスアカデミーの連携、指導者交流、キャリアパス支援、地域での健康増進活動などに取り組む計画です。

エスパルスでは、本学静岡キャンパス、静岡翔洋高に近い静岡市清水区三保で進めているアカデミー寮の改修事業を活用し、新たな育成環境の構築を計画しています。練習、食事、休息を一体的に管理し、同じく三保地区にあるエスパルスの練習場への移動時間を短縮することで、育成年代の選手の身体づくりを支える方針です。高校生の年代に当たるユース選手は原則として全寮制とし、個室を整備するほか、食堂や浴室、ミーティングルームなどの共用施設も拡充する計画となっています。選手育成では、静岡翔洋高とエスパルスアカデミーが定期的な合同練習や練習試合などを通じて選手の成長を継続的に把握。成長に応じて新たな挑戦の機会を設ける仕組みづくりも進めます。選手の成長速度には個人差があり、高校進学後に大きく伸びるケースもあることから、両者で情報を共有しながら多角的に選手を評価し、継続して成長を支える育成体制を目指す考えです。

また、改修する施設にはスポーツ医療に特化したメディカル拠点の整備も構想。医療行為は医療法人が担い、本学は医師の派遣や医療に関する知見の提供、共同研究などで連携する予定です。アカデミーやトップチームの選手を対象としたスポーツ障害予防、コンディショニング、競技復帰支援に加え、データの蓄積・分析によるスポーツ医科学研究を進め、地域住民への医療提供にもつなげることを目指します。施設の名称や開設時期などの詳細は今後検討されます。

協定書に署名した木村学長は、清水が東海大学建学の地であることに触れながら、「医学部、体育学部、健康学部をはじめとする総合大学としての知恵を投入し、全面的にバックアップしていきます。スポーツ、サイエンス、スクールという本学の力を加え、エスパルスの発展にも貢献していきたい」と期待を語りました。また、整形外科の医師でもある渡辺本部長は、「スポーツ医学は本学医学部で取り組む重要分野の一つと位置付けています。選手の治療や動作解析などを通じて競技力の発揮を支えるとともに、得られたデータを蓄積してスポーツ医療の発展につなげたい」と説明。旧清水市内で医師として勤務した経験にも触れ、今回の連携を地域への貢献につなげたいと語りました。髙塚校長も、「エスパルスの選手と同じ学校で学ぶことが本校生徒にとって大きな刺激になります。互いに切磋琢磨しながら成長できる関係に期待しています」と語りました。山室社長は、「三保はエスパルスにとってクラブの原点であり、東海大学にとっても建学の地であることから、両者がこの地で新たな挑戦を始めることに意義があります」と強調。「育成、教育、医療の基盤を整え、スポーツ振興や健康増進、地域医療などを通じて地域に新たな価値を還元していきたい」と語りました。