熊本キャンパスと阿蘇くまもと臨空キャンパスで４月16日に「熊本地震」追悼の献花を行いました。2016年４月14日と16日の２度にわたって最大震度７を記録した平成28年熊本地震では、熊本県内に居住する本学の学生、教職員が被災しました。特に旧阿蘇キャンパスとその周辺地域では甚大な被害を受け、本学農学部の学生３名の尊い命が奪われました。献花は地震の発生からの節目を迎えるこの時期に、熊本地震で亡くなった方々を追悼することを目的としています。
熊本キャンパスでは、午前10時から午後４時まで新１号館１階のホールに阿蘇の方角に向けて献花台を設置。昼休みの時間帯には木之内均副学長（九州キャンパス担当）や副学長付の荒木朋洋教授、基盤工学部の藤本邦明学部長、文理融合学部の前田芳男学部長ら教職員に加えて、九州学生会のメンバーらが献花台を訪れ、黙祷を捧げました。阿蘇くまもと臨空キャンパスでも同時刻に２号館１階のゲートプラザに常設されている碑に向かって献花台を設営。こちらも昼休みの時間帯に農学部の星良和学部長、大学院生物科学研究科の小野正輝研究科長、農学研究科の岡本智伸研究科長が献花しました。また、両キャンパスともキャンパス内放送で「犠牲になられた方々の冥福を祈り、心を共にすることで被災地域への思いを新たにしてください」と呼びかけました。
木之内副学長は、「震災から９年が経ちますが、被災した熊本、阿蘇くまもと臨空の両キャンパスで追悼の献花を続け、この経験を後世に伝えていくことは重要な役割だと考えています。在学生は当時まだ小学生で、熊本県外出身者も多くいます。ただ、自然災害はいつどこで起きるかは分かりません。震災の経験を若い世代にどのように伝えるかが課題です。この機会を防災意識の涵養につなげていきたい」と話します。熊本キャンパスの献花に参列した九州学生会の古澤颯会長（文理融合学部３年次生）は、「私は新潟県出身で、熊本地震には遭遇していませんが、昨年の元旦に帰省していた地元で能登半島地震に見舞われました。熊本地震でつらい思いをされた先輩方の気持ちにどこまで寄り添えるか分かりませんが、このような機会があることで防災への意識もさらに高まり、学生会としても私たち学生が安心して通える大学づくりに尽力していきたいという気持ちを新たにしています」と語っていました。
