北京冬季五輪カーリング女子日本代表・吉田夕梨花選手の報告会を開催しました

札幌校舎で6月22日に、北京冬季五輪カーリング女子日本代表・吉田夕梨花選手(国際文化学部国際コミュニケーション学科2015年度卒、ロコ・ソラーレ)の報告会を開催しました。吉田選手は今年2月に開催された北京五輪で、男女通じて日本史上初の銀メダルを獲得し、2大会連続で表彰台に立ちました。

国際交流会館マルチメディアホールで開いた報告会には学生や教職員ら多数が参加。司会を務めた国際文化学部の平木隆之学部長が「大学生活の思い出」や「国際コミュニケーション学科で学んだこと」などを訪ねると、吉田選手は、「勉強と競技の両立は大変なことも多く、友達との時間もなかなか合わなかったので、大学生活を100%満喫できたわけではありませんが、卒業しても帰ってこられる場所がありとてもありがたく感じています」と話します。ハミルトン マーク教授のゼミに所属していたことに触れ、「勉強はもちろん、周りが就職活動を始めたころには競技を続けるかどうかといった人生相談にも乗ってもらい、精神面でも非常に大きな存在でした」と振り返りました。さらに、「カーリングはチームスポーツなので、自分や相手がどう思っているのか、氷の状態はどうなのかといった意見をすり合わせていくことが重要です。大学でコミュニケーションについて学んだことは今も生きています」とまとめました。続いて網野真一札幌キャンパス長から松前重義賞スポーツ部門優秀選手賞の賞状を授与。同賞は、建学の精神に基づき、文化・スポーツ・学術研究の分野で顕著な成績(業績)を収めた学生、生徒、児童、園児、教職員と卒業生をたたえるものです。記念品として、国際文化学部デザイン文化学科の笹川寛司准教授が札幌市南区で採掘される札幌軟石を使って制作した時計も贈呈しました。

その後吉田選手は、国際コミュニケーション学科1年次生の「入門ゼミナール」や、3、4年次生の「インターンシップ」の授業を訪問。学生たちの質問に答えました。「どのように英語を勉強しましたか?」との問いには、「最も早いのは、一対一で話すことだと感じています。少し時間ができるとカナダ人のコーチに“コーヒーを飲みに行こう”と誘って話をする。一度に何時間も机に向かって勉強するのではなく、他愛のない会話を繰り返して積み重ねていくほうが習得は早かったと思います」とアドバイス。「大学で学んだこと」については、「カーリングと勉強を両立するためにスケジュール管理を心がけました。今も、チームのスケジュール管理は私の仕事です」と語り、「集中力を高く保つ方法」を訪ねた学生には、「自分の癖を知り、分析することが大切。夜の試合は苦手、朝は声が出にくいといったことをメモして受け止めることで、対応できるようになりました」と話しました。学生たちは吉田選手から銀メダルを触らせてもらったり、カーリングのゲームでともに盛り上がったりと、先輩との交流に笑顔を見せていました。