湘南サインフレンズが同窓会東京ブロック東部支部のイベント「井戸端会議」に参加しました

湘南キャンパスで活動する手話サークル「湘南サインフレンズ」が、8月24日に浅草文化観光センターで開かれた東海大学同窓会東京ブロック東部支部が「デフ(手話)ってなぁに? 手話を通してデフを知ろう!誰もがなりえる聴覚障害」をテーマに開いたイベント「井戸端会議」に参加。11月に初めて日本で開催される聴覚障がい者のスポーツの祭典である「2025東京デフリンピック」の紹介や、手話の指導を行ったほか、聴覚障がい者に向けた支援のあり方などに関する議論に加わりました。

湘南サインフレンズは手話の普及や習得、聴覚障がい者の支援を目的に、健聴者とろう者を問わずに活動している本学公認の一般サークルです。今回は、同支部が本学卒業生の東京都議会議員や東京都内の区議会議員、市議会議員ら行政関係者らと主に社会問題について話し合う場として開いている「井戸端会議」が、デフリンピック東京開催にちなんで「耳」や「聴覚」をテーマとしたことから、現役学生を交えたイベントを企画した同支部からの依頼を受け、顧問の内田匡輔教授(体育学部・キャンパスライフセンター所長)と共に参加しました。

当日は、同支部会員をはじめとする同窓会員や一般市民ら約50名が参加する中、初めにサインフレンズの副部長の高橋健太郎さん(体育学部体育学科3年次生)が作成した、手話で歌う建学の歌を斉唱しました。次に、部長初めにサインフレンズの部長でデフバレーボール日本代表選手の高浜彩佑生さん(体育学部生涯スポーツ学科3年次生)が登壇。「手話を体験してみよう」をテーマに講演しました。高浜さんは、まずテニスや陸上競技などデフスポーツに取り組むサインフレンズのメンバーと共に11月15日から26日まで、東京都内各地を中心に21競技が開かれる東京デフリンピックの概要や、デフスポーツの魅力、本学関係選手などについて手話で紹介。「ぜひ会場に応援に来てください」と呼びかけました。さらに、参加者がグループに分かれて手話を体験し、サインフレンズのメンバーが各グループに付いてあいさつや名前、五十音の表し方、デフスポーツを応援する際のハンドサインなど基本的な内容についてレクチャーしました。

続いて行われた板橋区で聴覚障がい者や高齢者支援などに取り組むNPO法人みんなの広場ひびき理事長の秋元すがよさんによる「聞こえについて考える」と題した講演では、聴力レベルの測定方法や、加齢による聴力低下の問題、補聴器の重要性について説明がありました。さらに、「井戸端会議」のセクションでは、災害時における聴覚障がい者への対応や、公共施設でのコミュニケーション改善の必要性について議論。サインフレンズのメンバーが一人暮らしのアパートで気を付けている内容や、日常生活における注意点について説明したほか、行政関係者からは各自治体での手話言語条例の制定や、避難所での対応改善の取り組みについて報告がありました。

「卒業生の皆さんにお声がけいただきイベントに参加できて光栄です。これをきっかけに、デフリンピックや聴覚障がいについてより深く知ってもらえればうれしい。サークルとして、今後も手話ができる人を増やし、助け合える環境づくりにつながる活動を展開していきたい」と高浜さん。同支部の押見敏支部長(工学部建築学科1984年度卒業)と、本企画を運営した原田治幹事(文学部広報学科情報社会課程1993年度卒業)は、「元々、井戸端会議は行政の方たちを交えたパネルディスカッション形式で行っていましたが、今回は『井戸端会議』という名称の原点に戻り、より自由な対話形式としました。今回初めて学生の皆さんにも参加していただき、さらに充実した企画にできたと感じています。このように卒業生と学生が交流する機会を通じて、同窓会活動の魅力を若い世代にも伝えていければ」と話しました。