九州キャンパス(熊本キャンパス・阿蘇くまもと臨空キャンパス)で活動するToCoチャレ「阿蘇援農コミュニティープロジェクト」が9月12日から14日まで、熊本県産山村で夏の援農活動に取り組みました。この活動はプロジェクトメンバーが各地区の農家を訪ね、農作業を手伝いながら農業の生きた知識や技術を習得するとともに、農業や農家の現状について学ぶことを目的としたものです。本プロジェクトでは2008年度から毎年、長期休暇などを活用して地域農業の活性化への貢献を目指して活動してきました(20年度、21年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で活動を自粛)。
産山村での活動には10名が参加。村内の家壁公民館に宿泊し日替わりで6軒の農家、牧場に分かれて農作業に汗を流しました。このうち、UBUYAMA PLACE 産山農場では、乳牛や肉牛の飼育環境を見学したほか、生まれたばかりの子牛に個体識別番号が記入された耳標と呼ばれるタグを取り付ける作業や、乳牛の個体識別番号タグを付けなおす作業にも挑戦。酪農の現場の様子について見聞を深めました。また、花卉農家での作業では、マリーゴールドの出荷に向けた準備作業に取り組みました。





UBUYAMA PLACEでの作業に取り組んだ石川陽太さん(農学部1年次生)は、「農学科に在籍しているので牛に触れる機会はあまりないので、生まれたての子牛でも力が強くて驚きました。農家での作業も含めて農業の現場でのさまざまな仕事を覚えていきたい」と話し、山本璃咲さん(同)は、「将来、酪農の仕事に就きたいと思い農学部に進学したので、このような機会に実際の作業に触れられて、楽しく作業できました。農業の現場は若い人材が不足していると聞いているので、今回の活動が終わった後も友人にも声をかけるなど興味を持ってもらえるように活動を広めていきたい」と充実した表情を見せていました。
また、昨年度プロジェクトサブリーダーを務めた前田渚さん(同3年次生)は、「蒸し暑いビニールハウスで長時間の作業は体力的にも大変で、天気や疫病などにも左右される農家の仕事の厳しさを現場で実感する機会になりました。そのような中でも学生が少しでも力になれれば」と語り、古川志麻さん(同4年次生)は、「農村は特に高齢化が進み若者の力が不足しています。活動を通じて私たち学生がそういった現状を知り、農業の活性化につながる活動につなげていければ」と話していました。