「阿蘇MIRAI広場」が三角灯篭点灯イベント「灯物語~繋~」を開催しました

熊本、阿蘇くまもと臨空の両キャンパスで活動するToCoチャレ「阿蘇MIRAI広場」が12月6日に、熊本県南阿蘇村の旧長陽西部小学校グラウンドで三角灯篭点灯イベント「灯物語~繋~」を開催しました。このイベントは、2016年に発生した熊本地震で甚大な被害を受けた南阿蘇村への追悼と復興支援を目的に、本学農学部生を中心とした学生団体「阿蘇の灯」が開始したものです。阿蘇の灯は、地震発生前まで多くの農学部生が暮らしていた同村黒川地区との関係をつなごうと結成されましたが、コロナ禍の影響などもあり参加学生が減少したことから昨年度をもって解散していました。三角灯篭に祈りを込める追悼イベントである「灯物語」は、「せっかくのつながりを絶やしたくない」「東海大学が南阿蘇で活動していた証をつないでいきたい」との思いで、継続されてきたもので、「阿蘇MIRAI広場」ではその志を引き継ぎ、今年度からによる新たな体制で本企画を実施することとなりました。

「MIRAI広場」のメンバーたちは、「阿蘇の灯」の活動に携わっていた本学卒業生らからのアドバイスを受けながら準備を進め、南阿蘇村立の南阿蘇西小学校、白水小学校、久木野小学校、南阿蘇中学校に協力を依頼。児童、生徒や教員らから三角灯篭にメッセージや絵を描いてもらうとともに、熊本キャンパスや阿蘇くまもと臨空キャンパスでも学生、教職員に協力を呼びかけ、灯篭の骨組みを作成するなど準備を進めてきました。

「灯物語」の当日は、メンバーが考案した図形に沿って約350基の灯篭を設置し、地域の子どもたちと共に灯篭の中にろうそくを灯して回りました。開会式ではプロジェクトリーダーの上原代耀さん(農学部3年次生)があいさつに立ち、来場者への感謝とともに「阿蘇の灯」からイベントを引き継いだ経緯を説明。続いて、南阿蘇村黒川地区の古庄幸男区長、南阿蘇村の園田秀也副村長が学生たちに期待の言葉を寄せました。日が落ちた会場では、来場者からのメッセージや祈りの言葉が書き入れられた灯篭一つひとつの灯が会場全体を包み込みました。また、その傍らでは黒川地区の住民やヤマメの養殖に取り組む「黒川やまめの会」のメンバーらがのっぺ汁や高菜ご飯、ヤマメの塩焼きといった食事を販売。来場者が食事や焚火を囲みながら談笑する姿が見られました。

上原さんは、「MIRAI広場としては初開催ではありますが、阿蘇の灯の皆さんがつないできた地域の皆さんとの絆を継承していく機会になりました。灯篭の配置も地域の子どもたちや住民の皆さん、私たち学生がつながり、その輪が広がっていくように見えたと思います。今後もさまざまな活動を通じて地域の発展に向けた力になれれば」と話していました。