札幌キャンパスで1月30日、31日に、公開講座「『簡単に崩れない』タフなチーム作りの方法~志を共にするチーム作り~」を開催しました。湘南キャンパス男子バスケットボール部前監督で、現在はアソシエイトコーチを務める陸川章教授(スポーツプロモーションセンター所長)が講師を務め、2日間にわたりクリニック(実技指導)と講演会を実施したものです。陸川教授が長年の指導現場で培ってきた組織論や育成哲学を、地域の指導者に広く共有することが目的です。2日間で延べ110名が聴講しました。
陸川教授は、2024年度まで湘南キャンパス男子バスケットボール部の監督として、全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ)優勝7回、関東大学リーグ優勝6回の戦績を収めてきました。これまで多くのBリーグ選手や日本代表選手を輩出してきたその指導は、選手の主体性を引き出し、困難な状況でも瓦解しない強固な組織を構築する点が高く評価されています。現在は同部のアソシエイトコーチとして後進の育成にあたっています。



初日は、北海道大学バスケットボール連盟選抜チームをモデルチームとした実技指導クリニックを実施。午前中はディフェンス・リバウンドとファンダメンタル、午後からはオフェンスのファンダメンタルを中心とした指導が行われ、陸川教授は選手の動きを見ながら「ナイス!」「OK! 今の動きはいいよ!」と随所でポジティブに声を掛け、聴講者には、「技術面を高める練習でもバスケットボールを楽しんでもらう指導が重要」と説明しました。モデルチームの一員を務めた札幌キャンパス男子バスケットボール部の北村峻平選手(国際文化学部地域創造学科3年次生)は、「関東のトップチームや欧米のクラブチームの事例を交えた先生の豊富な経験に基づく実技指導は非常に説得力がありました。バスケットボールを楽しむ姿勢を日々の練習に取り入れ、より強いチームづくりにつなげます」と語っていました。
2日目は、「『簡単に崩れない』タフなチーム作りの方法~志を共にするチーム作り~」をテーマに講演。中学校や高校、大学など幅広い年代のチームを指導している方たちに向けて、自らがプレーヤーを引退して指導者の道に進むきっかけになった出来事や、選手時代に所属したNKKシーホークス元監督の藤本裕氏、指導者を目指してアメリカに留学していた時代に師事したデイブ・ヤナイ氏らの教えを紹介。「ヤナイコーチからは“選手は機械じゃありません。人間です”“技術の山と心の山を登る”と教えを受けました。デイブ氏が大切にしていた哲学である『Play Hard!』『Big Family!』『Don’t be Selfish!』『Graduate!』『Have Fun!』の言葉は現在まで私の指導の根幹を成してきました」と語りました。




さらに、講演終了後には参加者によるグループディスカッションと質疑応答も行いました。陸川教授の講演内容について参加者からは、「指導者と選手が同じ環境に立ってこそ実力も伸びます。不満に思っていてもわくわくできるような取り組みができればいい、つらい練習をいかに楽しむかが大切だと感じました」「チームで同じ方向を向き、楽しく努力するために、コミュニケーションを大切にし、その方法を模索していきたい」といった声が上がり、陸川教授は、「皆さんポジティブかつ前向きで素晴らしい姿勢だと感じました。私も指導歴の中で、大きな大会の初戦で敗退したこともあります。そのような逆境でも『原点回帰』と『リディーム(自己回復)』の2つの言葉を大切にしてきました。自分たちはどのようなチームであるのか、例えば『ディフェンス&リバウンドからゲームをつくる』というように立ち返る場所をつくることが重要です。また、マイケル・ジョーダンは試合に敗れた時、“リベンジ”ではなく“リディーム”という言葉を多用しました。この2つの言葉を皆さんにも送ります」と語りかけました。
