札幌キャンパスに生物学部の新たな教育・研究拠点となる新棟「3号館」がこのほど完成し、3月6日に竣工式を挙行しました。実験および研究活動の高度化に対応するとともに、そのプロセスを可視化することで学生や教員間の活発な交流を誘発する場として設計したものです。



RC造地上3階建てで、最大96人を収容できる大規模な実験室を各階に配置したほか、多目的な活用が可能なオープンラボ、実験とデータ分析のシームレスな連携を図る共用空間「Lab Commons」を整備しています。さらにガラス張りの専門研究実験室に加え、海水を用いた飼育実験が可能な水槽実験室を備えるなど、北海道ならではの生物学研究を支える最新の設備を整えました。建築デザインでは、札幌キャンパスの景観との調和を重視。本学の多くの校舎を手掛けた建築家・山田守の作風である「横連窓による水平ラインの強調」や「柔らかな曲面構造」を現代的に継承し、デザイン性と機能性を両立させました。また、環境面では、高断熱化や高効率設備の導入によって一次エネルギー消費量を一般的な建物より約55%削減し、北海道内の私立大学の校舎では初となる「ZEB Ready」認証を取得しました。






竣工式では、初めに学校法人東海大学業務執行理事で本学の木村英樹学長、平木隆之副学長(札幌キャンパス担当)、生物学部の南秀樹学部長(北海道地域研究センター所長)と学生代表、施工会社関係者によるテープカットを実施。続いて館内の見学会も行い、南学部長と大橋正臣教授(生物学部)の案内で関係者が最新の実験設備やリフレッシュコーナーを巡りました。
さらに会場を学生食堂に移して祝賀会も開き、まず木村学長があいさつ。設計・施工関係者や近隣自治会関係者への謝辞を述べるとともに、「この建物が北海道の地域特性を生かした生物学部における教育研究の拠点となることを期待するとともに、熊本県にある阿蘇くまもと臨空キャンパスの農学部、湘南キャンパスの工学部生物工学科などともよりいっそうの連携を深めていきたい」と語り、続けて「特に注目すべきは、ZEB Ready認証の取得です。断熱性能やLED照明、効率的な空調システム、熱交換器を備えた排気システムなどの組み合わせによって、2050年のカーボンニュートラル目標の実現に向けた取り組みを体現しています」と紹介しました。





続いて工事報告として学長室施設設備担当の志津野真武課長が建物の概要や工事の進行について説明。感謝状贈呈では木村学長が工事や設備関係企業の代表者に謝意を伝え、感謝状を手渡しました。最後に平木副学長が、「この建物が本キャンパスの顔となるように教育研究の充実を図るとともに、地域住民の皆さまとの連携もよりいっそう高まるよう活用してまいります」と話しました。
学生代表として式典に出席した大学院生物学研究科1年次生の上田いろはさんは、「これまで置かれていなかったさまざまな研究機器も新たに設置されて、研究の深化が進むと期待しています」と話し、札幌学生会副会長で次期会長の木庭実優さん(生物学部3年次生)は、「卒業研究に入るとこれまでは閉鎖的な環境で取り組むことになり、モチベーションの維持が難しいのではと感じていましたが、新しい建物は開放的で、3、4年次生や大学院生間の交流が深まるのではないかと思います。学生の居住空間でも仕切りがホワイトボードになっているなど、有効活用できる設備が増えてうれしいです。大学院に進学希望なので、今のうちから活用したい」と期待を語っていました。