「第35回 留学生による日本語スピーチコンテスト」を開催しました

国際教育センターが主催する「第35回 留学生による日本語スピーチコンテスト」を12月1日に、湘南キャンパスの松前記念館講堂で開催しました。留学生に日本語学習の成果を発表してもらうため、毎年春学期と秋学期に実施しているものです。当日は、エントリーした別科日本語研修課程の学生や学部留学生から審査で選ばれた10名がコンテストに臨みました。

出場者は留学生や教職員ら約200名の前で、日本での体験や日ごろ考えていることなどをテーマに5分間でスピーチ。本センターの教員が「言語的表現」「非言語的表現」「内容」「構成」「全体の印象」の5項目について審査しました。最優秀賞の「東海大学学長賞」には中国出身の劉野さん(文学部文明学科2年次生)が選ばれました。

「自己反省」をテーマにスピーチした劉さんは冒頭で、孔子の弟子である曾子が言ったといわれる論語「吾日に吾が身を三省す」を読み上げると、日々自分の行いを反省し向上に努めるという意味について解説。劉さんが自己反省を心がけたきっかけについて、「いつもお世話になっている先輩にご飯をごちそうになる時、『ごちそうさまでした』というお礼の言葉を言えていなかったことを注意されました。私の中で『ごちそうさま』はお店の人に言うものと認識しており、日本の文化や習慣を分かったつもりになっていました」と話しました。その後、先輩から「ほんの小さなことで、将来社会に出たときに否定されてしまうともったいない。こんなに上手な日本語が話せるのだから」と声をかけられ、感動から涙したエピソードも紹介。最後は中国語で「細かいところにこだわらないと成長できない」という意味の言葉をもって、来場者に自己反省の大切さを訴えかけました。学長賞受賞について劉さんは、「登壇の順番が最後でとても緊張し、途中で頭が真っ白になってしまいました。でも、最後までしっかりと話すことができたのは、毎日練習してきた成果だと思う。結果を出せてよかった」と笑顔で話しました。

また、聴衆の投票によって決定する「特別賞」は、「私が影響を受けた『スラムダンク』」をテーマにスピーチした台湾出身の謝松霖(別科日本語研修課程)さんが受賞。台湾で人気を博している日本のアニメをよく見ていたという謝さんは、登場人物がバスケットボールに打ち込む姿を見て、仕事でつらいことがあっても“日本への留学という目標をあきらめない”という思いで努力を重ねたと発表。日本人に馴染みのある作品を表情豊かに紹介し、来場者の多くが笑顔を見せました。

【表彰結果】 ※敬称略
◇学長賞
「自己反省」
劉 野さん(中国・文学部文明学科2年次生)
◇国際教育センター所長賞 ◇特別賞
「私が影響を受けた「スラムダンク」」
謝 松霖さん(台湾・別科日本語研修課程4クラス)
◇東海大学新聞賞
「生きがいとは・・・」
ズオン クイン ガーさん(ベトナム・別科日本語研修課程1クラス)
◇平塚市国際交流協会理事長賞
「挨拶の力」
アン ゼイヨフさん(韓国・工学部機械工学科2年次生)
◇国際ソロプチミスト平塚賞
「山岡鉄舟からのインスピレーション」
ペトロフ キリル リュドミロフさん(ブルガリア・別科日本語研修課程4クラス)
◇秦野市国際交流協会賞
「イスラム教」
アルースワッイグ サーラ ワリド ケイさん(サウジアラビア・別科日本語研修課程4クラス)
◇東海大学同窓会神奈川中央支部賞
「日本人はまだ外国人が怖いですか?」
ペータス クラウディアさん(ドイツ・別科日本語研修課程3クラス)
◇努力賞
「私を変えられる機会「留学」」
金 珉知さん(韓国・科目等履修生 国民大学協定生)
「日本の夏休みに一人で冒険」
ギッワラーナン ピップサナさん(タイ・別科日本語研修課程4クラス)
「私が日本で学ぶ理由」
サインジヤラガルノミンさん(モンゴル・政治経済学部政治学科1年次生)

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