「ダイバーシティ推進宣言」に則り、性暴力防止活動に取り組んでいます

東海大学ではこのほど、『大学生のための性的同意(セクシャルコンセント)ハンドブック~互いを尊重しあう学生生活のために~』を大学オフィシャルサイトに公開。啓発動画も制作し、4月に湘南キャンパスで開いた新入生対象の「学生生活の安心安全ガイダンス」などで上映しました。本学が昨年度に発表した「ダイバーシティ推進宣言」に掲げる「多様な背景を持つ学生や教職員がそれぞれの個性を尊重しながらともに学び、働き、能力を十分に育成・発揮できるコミュニティの形成」に則り、性暴力防止を目指す取り組みです。

ハンドブックは、2021年度に作成した『大学生のためのセクシャルマナー読本』を改定したものです。医学部医学科の渥美治世助教(基盤診療学系臨床検査学領域)が中心となって教員や学生の協力を得て構成し、スチューデントアチーブメントセンターが監修。性的同意の説明をはじめ、デートDVや第三者介入、友達から相談された場合の対応、学内外の相談先といった情報を掲載しています。渥美助教は、「人間の尊厳を守るという根底の考えを意識してもらうため、性の多様性に関する説明を冒頭に入れました。留学生が母国語で話せる窓口など、相談先やリソースも情報を収集しながら随時追加しています。誰もが心地よく生活できるようにすることがこの活動の目的です。“人を尊重しない行為は許さない”という共通認識を持つとともに、何が許されない行為なのかをしっかりと理解してほしい」と語ります。

動画を制作したスチューデントアチーブメントセンターの池谷美衣子准教授(専門は教育学)は、「国籍や性別を問わず、多様な背景や考えを持つすべての学生に内容を受け入れてもらえるよう、中立性を保ち、わかりやすい語り口や説明を心がけました。上級生に対しては各学科の先生方に上映を依頼しましたが、次の動画作成への協力を申し出てくれる学生もいて、うれしく思っています。ジェンダーやセクシャリティーに対する学生の関心が高まる中、学生が性について多様な視点から学べる機会を設けるとともに、学生参加による動画制作もできればと考えています。大学に集う一人ひとりが互いに健全なパートナーシップで結ばれ、楽しく生き生きと学べるよう努めていきます」と話しています。