医学部の学生が第2回KENKOセミナー「学部をまたいで予防について考えてみませんか!?」に参加しました

医学部の学生が、健康学部健康マネジメント学科が2月4日にオンラインで開催した2021年度第2回KENKOセミナー「学部をまたいで予防について考えてみませんか!?」に参加しました。QOL向上を目指して健康を多角的・多面的にとらえた活動を展開している東海大学KENKOプロジェクトとの共催により、学生や教職員の健康とよりよい環境づくりのために正しい知識を身につけてもらおうと開いているものです。今回は、第1回で学んだ糖尿病重症化予防の重要性や食育・食環境改善による予防法といった内容を踏まえ、「生活習慣病の予防に向けた課題と展望~薬局と運動指導者の果たす役割」をテーマに実施。株式会社MCCマネジメント(マツキヨココカラ&カンパニー)ウエルネス事業推進本部の堀口道子氏と、株式会社ハイクラス代表取締役で本学体育学部の非常勤講師も務める位高駿夫氏が講演し、健康学部と医学部の学生や教員、保健医療に携わる自治体職員や企業担当者らが参加しました。

当日は、健康マネジメント学科の西垣景太准教授が司会を担当。同学科の有賀誠司学科長のあいさつに続き、医学部医学科の豊田雅夫准教授(医学部付属病院腎内分泌代謝内科第一診療センター長)が、前回のセミナーを振り返るとともに、今回の目的や講師を紹介しました。第1部の講演では堀口氏が、「薬局での健康啓発の現状と今後の課題」と題して講演。同社グループの薬局で展開している食後高血糖予防や高血圧・糖尿病重症化予防、心身ともに虚弱となるフレイルの予防に関する啓発活動をはじめ、店内で血液検査ができる「健康サポート薬局」などの取り組みについて紹介し、「行政や医療機関、企業、多職種と連携し、地域の皆さんの健康に貢献していきたい」と語りました。位高氏は、「健康増進に向けた運動指導の課題と展望」をテーマに、自治体や企業のニーズに応じた運動健康指導の事例を紹介するとともに、企業として運動指導を成立させるための資金面の課題や運動指導に対するエビデンスの考え方を説明。「“あなたのおかげで健康寿命が延びた”と言ってもらえる人材を育成したい。人々の健康づくりに寄与するとともに、専門家による運動指導の仕事を価値あるものにするのが目標です」と語りました。

第2部では学生が3グループに分かれ、生活習慣病予防の方略や健康意識が低い人々への啓発法などについて議論し、結果を代表者が発表しました。最後に健康学部の堀真奈美学部長が、「個人の健康問題を組織や社会につなげて解決していくのが健康マネジメント学科の役割です。ぜひ今後もこうした交流を継続し、実際に人々の予防や健康に役立てられる仕組みを構築していきたい」と述べました。

健康マネジメント学科の兼本季依さん(3年次生)は、「理論と現場実践をかみ合わせる難しさを認識するとともに、私たち学生もその解決に向けて積極的に考えを発信していくべきと強く感じました。若い力を結集して新しいアイデアを出し続け、機能的な生活習慣病予防のシステムづくりに貢献したい」とコメント。医学科の金喜燦さん(5年次生)は、「現場体験に乏しい学生だからこそ、余計な先入観がなく、ブレイクスルー的な斬新な発想や気づくことがあるはず。それらが実効性のある解決策やまだ見ぬイノベーションを生み出すのだと思います。また、東海大学が多くの学部を有する総合大学であるというメリットを活かし、学生が学部間で手を取り合い、それぞれの学ぶ分野の専門性を生かしながら知識を融合させることで、より効果的な予防の仕組みを生み出すことができるのではないかと思いました」と今後に向けて意欲を見せていました。