国際原子力研究所が初めて一般公開の講演会を開催しました

国際原子力研究所では7月29日に湘南校舎19号館311教室で、初めて一般公開の講演会を、遠隔オンラインを併用して開催しました。本研究所は2020年度に開設し、国内外での原子力の平和利用の推進に寄与することを目的として研究活動に取り組んでいます。本講演会では、「国際原子力研究所の取組と今後の進展」をテーマとして、当研究所員がこれまでの活動と成果を報告した後、新たに就任した近藤駿介所長が基調講演を行いました。対面と遠隔による参加者は、学生、教職員、一般を合わせて約110名でした。

初めに、東海大学の稲津敏行副学長(理系担当)があいさつ。第1部の活動報告では、工学部機械工学科の堺公明教授、同応用化学科の若杉圭一郎教授、浅沼徳子准教授、当研究所の亀山高範教授がそれぞれ、平和で持続可能な世界を実現するための原子力利用、安全で信頼される原子力の要素技術、学内外の原子力人財育成システム、国際原子力機関(IAEA)との連携などに取り組む現状とそれらの成果を報告しました。

第2部の基調講演では近藤所長が、「原子力政策の新潮流-2050年に向けて今何をすべきか」と題して、原子力政策の観点から、放射線利用、核エネルギー利用、東京電力福島第一原子力発電所事故後の復興に関する課題を整理し、今後の短・中・長期的に取り組むべき項目と方策を考察したうえで、人材育成に向けた大学教育の充実、イノベーション創出とその社会実装などが求められるとまとめました。