放射能測定事業に協力した国際原子力研究所に感謝状が贈られました

国際原子力研究所が協力してきた神奈川県・清川村と葉山町の放射能測定協力事業が終了し、4月2日に湘南キャンパスで両自治体から感謝状が贈られました。2011年の東日本大震災直後から、当時の工学部原子力工学科主任の大江俊昭教授が中心となって近隣市町村から寄せられる環境試料の分析および放射能の測定の依頼に応じ、24年度以降は、放射線管理センターが本事業を引き継いできました。両自治体の依頼は11年度から受け、下水道汚泥の放射性物質を測定してきたほか、清川村については農作物なども測定。清川村からは253件、葉山町からは126件の検体を測定し、ここ数年は放射能が検出されなくなったことから、25年度で協力事業は終了しました。

当日は、清川村の岩澤吉美村長と葉山町の山梨崇仁町長らが湘南キャンパスを訪れ、中心となって事業に取り組んできた本研究所の吉田茂生教授(工学部応用化学科)と西垣卓馬技術職員(湘南放射線管理センター、学長室研究推進・地域連携担当)に感謝状を手渡しました。続いて吉田教授が、原子力工学科として一般向けの講演会や自作模型を用いた原子炉事故の解説、除染実習、近隣市町村から依頼を受けて取り組んできた測定事業の経緯や検査結果などを説明。「結果を各町村のホームページで公開するなど正しい情報を発信していただき、市民の皆さんに安心してもらうための力添えができたことをありがたく感じています」とまとめました。その後は、実際の測定機器を使ったデモンストレーションも披露し、関係者から寄せられた質問にも答えました。

亀山高範教授(国際原子力研究所、湘南放射線管理センター長)は、「東京電力福島第1原子力発電所の事故後は、環境中の放射能が増えているのではないかと近隣の市民が不安を抱えていました。実際には人体には影響のないものでしたが、高精度な測定機器を用いて微量な放射能の正確な結果を報告してきたことで、近隣市町村の安心に貢献できたと感じています。今後もこうした地域貢献活動を続けていきたい」と話しました。