「『大船渡こどもテレビ局2021』~10年経った彼らの今~」が放送されます

文化社会学部広報メディア学科(文学部広報メディア学科)※の五嶋正治教授のゼミが、「『大船渡こどもテレビ局2021』~10年経った彼らの今~」を制作。3月5日(金)、6日(土)、11日(木)に神奈川県内11ケーブルテレビ局で1時間にわたって放送するほか、青森、岩手、長野、埼玉、千葉各県でも順次放送を予定しています。

本学科では東日本大震災が発生した2011年8月に、岩手県大船渡市で現地の子どもたちと一緒に番組を制作する「大船渡こどもテレビ局」を実施。12年3月からは本学科の学生によるメディアプロジェクトテレビ班が毎年、震災特別番組を制作してきたほか、18年までこどもテレビ局の活動も継続してきました。震災から10年の節目を迎える今年度は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、現地での取材はできませんでしたが、過去の映像や卒業生らのインタビュー、こどもテレビ局初期メンバーで大船渡市在住の川畑朱子さんと刈谷瀬菜さんによる現地リポートなどで番組を構成しました。

企画立案者の石井裕里恵さん(4年次生)は、「今までかかわってきた人たちの力と撮りためてきたアーカイブの力を借りて、震災から10年目の今だからこそできる番組を作れないかと考えました」と語ります。広報担当の河原理紗さん(3年次生)は、「現地からのリポートで、11年当時は中学生だった2名の成長や変わらない関係性、10年間かけて復旧してきた街の様子を見ることができます」と見どころを説明し、卒業生のインタビューに立ち会った黒岩璃緒さん(4年次生)は、「こどもテレビ局は参加した子どもたちだけでなくかかわる人みんなを笑顔にする取り組みだったのだと感じました。今回の番組制作は新型コロナ感染防止のため密を避け、話し合いはリモートで行うなど、意思疎通を図る難しさもありましたが、今だからできる番組になったと思います」と話しました。

指導に当たった五嶋教授は10年間の活動を振り返り、「最初は”支援”という言葉を使っていた学生たちも、現地に行って帰ってくると”現地の人たちに助けられた”と言ってその言葉を使わなくなりました。人間として大切なことを教えられたのだと思います。エンディングでは子どもたちや卒業生たちが活動に携わっていた当時と今の写真を紹介しています。彼らの成長が一番の復興と言えるのではないでしょうか」と語り、石井さんは、「番組に登場してくださった皆さんは、大船渡での経験を今に生かしているように感じます。新型コロナの影響で思うように活動できない日々ですが、震災から前に進んでいる人々の姿が、視聴者の皆さんが一歩前に踏み出す力になれば」とまとめました。

【放送日・放送局】
3月5日(金)午後9時~10時 湘南ケーブルネットワーク
3月6日(土)午後6時~7時 J:COM湘南・神奈川、厚木伊勢原ケーブルネットワーク、イッツ・コミュニケーションズ、YOUテレビ、横浜ケーブルビジョン
3月11日(木)午後2時~3時 湘南ケーブルネットワーク(再放送)