山田学長が「9th APEC Conference on Cooperation in Higher Education in Asia Pacific」で講演しました

東海大学の山田清志学長が、10月26日にオンラインで開催された教育関連の国際会議「9th APEC Conference on Cooperation in Higher Education in Asia Pacific」で講演しました。この催しは、アジア・太平洋地域の大学トップが高等教育分野における国際連携の実践に関する情報を共有し、さらなる発展につなげることを目的として、ロシア・ウラジオストクにある極東連邦大学で毎年開催されています。今年度は同大学とAPEC加盟国の大学をオンラインでつないで実施。「The new era of digital education: multilateral approach and challenges for APEC(デジタル教育新時代:APECに対する多国間の取り組みと挑戦)」のテーマで議論が展開されました。

山田学長は、プレナリーセッション「Cooperative solutions for global education and sustainability(グローバル教育の実現に向けた連携と持続可能性)」で、「Leveraging the COVID-19 crisis to reform university international exchange paradigms (COVID-19をてこに大学における国際交流のパラダイムを変革する)」のテーマで講演しました。最初に、新型コロナウイルス感染症の拡大が日本の大学教育に与えた影響を説明。春学期は多くの大学が授業をすべてオンラインで実施することになったことや、3蜜を避ける必要から大規模大学では秋学期もオンラインと対面の併用で授業を展開する必要に迫られていることを紹介しました。一方で、本学が文部科学省の「大学の世界展開力強化事業」の採択を受けて展開している「ライフケア分野における日露ブリッジ人材育成」では、本学の協定校である極東連邦大学、国立研究大学高等経済学院、サハリン国立大学からの中長期派遣留学生をオンラインで受け入れて授業を行うなど、現在の社会状況を踏まえた新たな取り組みも始めていることに触れ、総合理工学研究科(博士課程)の公聴会に極東連邦大学の教員がオンラインで参加したほか、ロシア最大の科学の祭典「全ロシア科学フェア」の関連イベントとして学術交流会「特殊流体に関するラウンドテーブル」を実施するなど、デジタル技術を活用した連携・交流が広がっている事例を紹介。「オンライン授業には教材の質を一定に保ちやすく、さらに場所の垣根を越えられるなどメリットもある。厳しい社会情勢の中ではあるが、ロシアをはじめとする各国のパートナーと協力しながら、インターネットを活用した新しい学生のモビリティーや教育の新たなパラダイムを生み出していきたい」と語りました。