アグリビジネス創出フェア2014に農学部が研究成果を出展しました

アグリビジネス創出フェア2014に農学部が研究成果を出展しました

農学部では、11月12日から14日まで東京ビッグサイトで開催された「アグリビジネス創出フェア2014」(主催:農林水産省)に、研究成果を出 展しました。このイベントは、大学や企業が持つ農林水産・食品分野などの最新技術や研究成果を紹介し、研究機関や事業者との連携を促すことを目的として毎 年実施されている技術交流展示会です。11回目となる今年は、全国から147機関が参加しました。本学では、首都圏で農学系学部を有する私立5大学(日 本・玉川・明治・東京農業・東海)による「アグリビジネスフォーラム」を企画し、共同で研究成果をポスター発表。また、特設ブースで実施した同フォーラム のセミナーでは医学部の石井直明教授(大学院医学研究科ライフケアセンター長)が「機能性食品を科学する」と題した基調講演を行ったほか、本学部の星良和 教授(応用植物科学科)が研究成果をプレゼンテーションしました。

星教授は「モウセンゴケ属の種分化と日本産種にみられる抗アレルギー効果」をテーマに発表。食虫植物のモウセンゴケは、アレルギー性の炎症を抑える 物質を多く含んでいることで注目されている一方、大量採取により個体数が激減しています。星教授は3種のモウセンゴケの成分を分析した結果、日本にのみ自 生するトウカイコモウセンゴケに高いアレルギー抑制効果があることが確認されたと紹介し、「有効成分をさらに詳細に分析してアレルギーに対する効果を評価 するとともに、すでに確立されているミズゴケの増殖技術を応用し、モウセンゴケを大量生産する技術の開発を目指します」と今後の展望を語りました。また、 「機能性食品や医薬品への展開が期待できると考えており、そのためにもこれまでの in vitro実験データ以外に、臨床試験などの更なる研究が必要。国内でどのように商品化につなげるか、どのように生産ベースに乗せていくかが次の課題であ り、共同研究・開発に興味のある方はぜひ声をかけてください」と産官学連携への期待を語りました。

展示ブースでは、荒木朋洋教授(バイオサイエンス学科)らが開発した「デザートソース『阿蘇の紅』」や、村田達郎農学部長(応用植物科学科教授)が 中心となって開発した「ヤーコンシロップ『阿蘇の秘蜜』」について、試食コーナーを設けて研究成果をアピール。また、本学が所有する特許技術を用いて日清 ファルマ株式会社が商品化したサプリメント「タマネギ含硫アミノ酸 T-アリイン」についてもポスター発表しました。展示ブースには、連日多くの研究者や 企業担当者が訪れ、研究成果の将来性や市場のニーズなどについて熱心に意見交換をしていました。

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