農学部の木下英樹講師の研究がJSTの「平成29年度熊本復興支援(地域産学バリュープログラムタイプ)」に採択されました

農学部バイオサイエンス学科の木下英樹講師の研究課題「発酵で復興!機能性乳酸菌を用いた新たな発酵食品の提案と付加価値の創出」がこのほど、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「平成29年度熊本復興支援(地域産学バリュープログラムタイプ)」の採択課題に選出されました。JSTでは、これまで蓄積してきた知見、人的ネットワーク、産学連携のノウハウを、「平成28年熊本地震」の被災地復興支援に生かすことを目的として「熊本復興支援(地域産学バリュープログラムタイプ)」の研究課題を募集。このプログラムを通じ、震災前の状態への復旧にとどまらず、新たなイノベーションの創出を図り、被災地の復興促進に貢献することを目指しています。

震災の影響により原状復帰がままならない農家や、大きな被害を受けた食品製造業、醸造業などの二次産業の現状を目の当たりにした木下講師は、これまで研究してきた乳酸菌や発酵食品の健康機能性を生かした健康食品の開発を考案。地域資源を活用した商品プロデュースを行うスノーグループ(スノーアイティエヌ株式会社、スノー商事株式会社)と協力し、熊本県産の食材を使用した新しい発酵野菜や発酵果実を作り、青果物の消費拡大やそれらを用いた六次産業化に貢献することを目指します。

木下講師は、「乳酸菌は小腸や大腸だけでなく、口腔や胃、皮膚などのさまざまな器官で機能性を発揮する安全性の高い菌です。また、機能性乳酸菌で発酵させることで商品に付加価値を容易に付けることが可能です。何百とある乳酸菌を本学で分析し、農家や企業が求める健康機能性に適したものを明らかにしてスノーグループと共に商品開発を行っていきます。農家や企業の間にスノーグループが入ることでニーズに合わせた協力が可能になると考えています。復興支援は継続していくことが何より大切なので、今後も研究成果を役立てて多くの農家や企業を支援していきたい」と話しています。

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