大学院修了生が「日本太陽エネルギー学会・谷辰夫奨励賞」受賞しました

大学院総合理工学研究科を2025年春に修了した深田悠平さん(指導教員=建築都市学部建築学科・高橋達教授)がこのほど、「日本太陽エネルギー学会 2025年度奨励論文 谷辰夫奨励賞」(一般部門)を受賞。5月27日に東京理科大学神楽坂キャンパスで開催された同学会表彰式で賞状が授与されました。受賞は、「夏季における住宅熱環境と居住者の水分補給についての人体エントロピー収支解析」(『日本太陽エネルギー学会講演論文集(2025)』所収)が評価されたものです。

深田さんの研究は、人体におけるエントロピー解析の結果について解析したものです。近年、エアコン冷房の使用を嫌う高齢者に顕著な傾向がある屋内熱中症への対処を例に、その発症要因である空気や部屋の壁などへの熱や物質の廃棄不全に着目。「廃棄」の観点からその特性を定量的に明らかにすることで、屋内における熱中症発症解決の一助を目指したものです。その際、廃熱性・廃物性を表す物理量である「エントロピー」を指標とし、夏季の高温で知られる埼玉県熊谷市にある木造2階建て住宅を計算対象として解析。定常的なエントロピー生成とその実現のための適度に大きなエントロピー廃棄の双方が、人体活動の持続可能性を示す可能性があると結論付けました。

深田さんは現在、島根大学で助教として研究に携わっています。「論文は大学院在学時に高橋先生の指導のもとで博士論文のために取り組んだ研究の一部と、卒業後に研究者としての自立の第一歩として内容をブラッシュアップした研究を併せて発表したものです。この論文での受賞は、単に自分が嬉しいだけでなく高橋先生への感謝や研究者としての自信といった幾重もの思いがあります。在学中の研究ではうまくいかないこともありましたが、今回の受賞で報われた気がしています」と話しています。