11月11日にオンラインで、会計セミナー「公認会計士のキャリア」を開催しました。当日は、公認会計士としてあずさ監査法人に所属する水谷香子氏(日本公認会計士協会神奈川県広報委員会委員)と文学部歴史学科卒業生で公認会計士試験合格者として東陽監査法人に所属する知念泰之氏が講師を務めました。当日は、WEBビデオ会議システム「Zoom」により配信し、本学科生を中心に約100名が参加しました。
はじめに松原沙織教授が、開会のあいさつとしてセミナーの趣旨を説明。「昨今、1つの企業にとらわれないプロフェッショナルとしての働き方が求められています。セミナーでは,日本の公認会計士資格を武器に、プロフェッショナルとしてどのようにキャリアを積み重ねていくことができるのか、会計をベースに将来を考えていく際の糧にしてほしいです」と語りました。
公認会計士制度・試験制度の概要についてまとめた映像を視聴したあと、水谷氏が「公認会計士の仕事と魅力」と題して講演。「公認会計士の仕事は大きく分けて2つあります」と説明し、監査、税務、コンサルティングを担う「独立した立場での仕事」と、上場企業・上場準備企業での経営企画や経理・財務、IR、CFO・CEO、取締役・監査役、社外役員会計士を担う「組織人としての活躍」について解説しました。公認会計士の試験制度にも触れ、合格者の男女比や年齢などを紹介。「大学を卒業後一般の会社に就職してから転職する人も多く、30歳以上の合格者も一定数おり、息の長い仕事です」と語りました。また、女性公認会計士が役員や管理職として活躍し、社会からのニーズも年々高まっており、「私自身、出産で一時仕事から離れましたが、社会復帰したいと考えた際に中途採用で監査法人に戻りました。資格があると復職や転職などに柔軟な対応ができます」と実体験をもとに話して頂きました。続いて知念氏が公認会計士試験の体験談を講演。大学卒業後に就職した職場で会計の役割の大切さを実感し、専門学校を経て準大手監査法人で監査業務に従事している知念氏は、「公認会計士試験は誰でも、いつからでも受験でき、合格を目指すことができます。特別な学部を卒業する必要もなく、何歳からでも受験できますが、経済問題などを考えると早く始めるに越したことはありません」と自身の経験をもとに、試験に向けた勉強法や監査業務のやりがいについて、メッセージを送って頂きました。
質疑応答では学生から「アメリカCPAを取得しようか考えています。日本の公認会計士とどちらがいいのでしょうか」等多くの質問が寄せられ、水谷氏と知念氏に丁寧に回答して頂きました。
※東海大学政治経済学部は2022年4月から政治経済学部と経営学部の2学部に改編され、経営学科は経営学部を構成する学科となりました。