第20回国際理論心理学会(ベオグラード)に参加しました

2024年度より心理・社会学科に着任した、田中彰吾です。これまでずっと教養教育系の部署で文理融合科目を中心に学際的な講義科目を担当してきました。それと並行して心理・社会学科の開講科目を一部お手伝いしてきましたが、今年から本学科に異動となりました。

5月下旬に、セルビアの首都ベオグラードで開催された第20回国際理論心理学会(International Society for Theoretical Psychology)に参加してきました。以下のリンクから大会ホームページを閲覧することができます。
https://www.istp2024.f.bg.ac.rs/

国際理論心理学会は、心理学の方法・原理・哲学的基盤について考察する世界の研究者が集う国際会議です。2年に1回開催されており、毎回およそ200〜300人程度の参加が見られます。イギリス、カナダ、アメリカなど英語圏、デンマークやノルウェーなど北欧諸国からの参加者が多いですが、今回はセルビアで開催されたこともあり、東欧諸国からの参加者も多く見られました。写真は初日の基調講演の様子です。

私は共同研究者の先生方とシンポジウム「Phenomenology and Psychology of Performance」(パフォーマンスの現象学と心理学)を企画し、報告者の一人として発表を行いました。パフォーマンスは、スポーツやアートなどにおいて参加者が作り上げる一回性の出来事です。再現性がない現象なのでこれまで十分に研究されてきませんでしたが、心理学の研究対象にするにはどうすればいいか、さまざまな角度から議論を重ねました。パンデミックが終わり、対面で議論できることの意義を再認識する良い機会となりました。