【アジア学科】歩いてみた富士のまち:静岡県富士市でフィールドワーク研修

田子の浦ゆうち出でて見れば真白にそ富士の高嶺に雪は降りける(山部赤人、万葉集)

みなさんは静岡県富士市をご存知ですか。
雄大な富士山の麓に広がっていて、駿河湾に面した工業都市です。
新幹線を使えば東京駅から通勤もできるこの町もまた、地方特有のさまざまな課題を抱えています。
そんな富士市を7月13・14日、アジア学科内藤ゼミの学生たちがフィールドワークの研修を兼ねて訪れました。

富士市には製紙業を中心に多くの企業が集積しています。
ですが、首都圏へのアクセスがよいがゆえに、いまひとつ人を集められるような町にはなっていません。

今回はそんな富士市の構造的な問題点を確認するのが課題でした。
在来線(JR東海道線)の富士駅と新幹線の新富士駅が徒歩で30分弱と離れていて相乗効果が小さいことや、かつては東海道の宿場町として栄えた吉原商店街が両駅や市の中心部から離れていて人が集まらずシャッター通りと化している様子などを確認しました。

短時間でも歩くことで街の景観をしっかり感じとるのが、今回、課せられたミッションでした。
夏の暑い中でしたが、さいわいなことにやや曇り空、雨も降らず、酷暑が続く中としてはまあまあの天候でした。
残念なのは、みんなで歩く様子を写真に収めることができなかったこと。

2日目は大学生のフィールドワーク研修を支援する富士市の拠点「ふらりば」でディスカッション。
高齢化と自動車に依存した地域社会の発展の難しさを確認しました。
財政的には恵まれた富士市にも、日本の地方都市が抱える課題が凝集されていました。

そして、そこに見えてきたものは、日本に限らないアジアや世界全体の課題でもあります。アジア学科のゼミの多くは歴史系の研究を中心としていて時間軸の思考の訓練を積んでいますが、今回は地理感覚の訓練、空間軸で地域を見つめる研修でした。

静岡県富士市は市の政策として大学生のフィールワーク研修を支援しています。
富士市のみなさん、ありがとうございました。

注)冒頭の万葉集の歌にある「田子の浦」は現在の田子の浦とは異なるとの説もありますが、富士市の海岸から望むことのできる富士山の雄大さは他の地域と比較になりません。

【お世話になった「ふらりば」について詳細はこちら】
富士市フィールドワークセンター・ふらりば
https://furariba.fujicity.jp/