ヨーロッパ・アメリカ学科では、今秋、話題の映画『オデュッセイア』の公開を記念して、イベントを開催しました。
登壇者は、ヨーロッパ・アメリカ学科の3名、原基晶教授(文学)、丸山雄生准教授(表象文化)、中村るい教授(ギリシア美術)に加え、広報メディア学科の小河原あや准教授(映画研究)が映像の専門家として参加し、計4名の座談会形式で実施しました。

まず、4人の登壇者が、それぞれの専門分野から、この映画についての論点の提起を行いました。
文学の立場から、原先生が、この映画の、死の国の描写には、ダンテの『神曲』「地獄篇、26歌」を参照しているという指摘がありました。
丸山先生からは、死者の弔いについてのテーマと、現代的な批評性、そして戦争への批判も読み取ることが出来るというコメントがありました。
小河原先生からは、古典的ハリウッド映画の物語構造についての意見や、スペクタクル(見せ物性)を満載にした作りなど、映像研究者ならではのコメントがありました。
中村先生からは、単眼巨人のキャラクター造形の着想源にヨーロッパ絵画が認められることや、冥府(ハデス)の描写についての意見がありました。
それぞれの教員の専門の観点からの発言は興味深く、その後に会場からの質問票をもとにした質疑応答にも、重要な指摘が多くありました。
つい数日前に、2026年度ノーベル文学賞の発表があり、カナダの詩人アン・カーソンが受賞しました。
その代表作の一つに、古代ギリシャの怪物退治の神話を参照した詩小説(詩の形式で書かれた小説)があります。
ヨーロッパの古典の伝統を引き継ぐ作品は、今、文学の世界でも注目されていますね。
【関連ニュース】
・『オデュッセイア』についてのトークイベントを行います
https://www.u-tokai.ac.jp/ud-cultural-and-social-studies/news/27248/
・ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』の舞台化・映像化について
https://www.u-tokai.ac.jp/ud-cultural-and-social-studies/news/26106/