工学部機械工学科の宮沢靖幸教授がこのほど、一般社団法人日本溶接協会から「第56回日本溶接協会賞『貢献賞』」を受賞。6月10日に東京ガーデンパレスで開かれた同協会賞授与式で賞状と記念品が授与されました。同協会は溶接をはじめとする接合について、技術・技能・品質の向上・発展・普及に貢献するとともに、さまざまな産業分野で必要とされる基盤技術の研究・開発を行い、官公庁や企業などと研究等を通して連携を図る学術団体です。貢献賞は、日本の溶接業界の発展に多大な貢献を果たした会員に贈られています。宮沢教授は長年にわたり、部品と部品の間に別の金属を挟んで接合する「ろう付」技術の研究に取り組んでおり、2023年には溶接学会から「界面接合研究功労賞」を受賞しています。

今回の受賞は、「ろう付および関連接合技術の向上・発展への貢献」が評価されたものです。宮沢教授は、1996年からろう部会業務委員会および技術委員会の中立委員を、現在は技術委員長を務め、ろう関係技術相談への的確な対応を通じてろう技術の向上・発展に大きく貢献しています。また、先端材料接合委員会では運営幹事としてろう付および関連接合技術に関する情報交換や調査活動を主導。JIS規格からISO規格への移行推進や、ろう部会機関誌の編集、ろう付技術講習会の講師を務めるなど、技術普及や人材育成に尽力しています。受賞は、これらの功績が評価されたものです。
宮沢教授は日本の製造現場の現状を俯瞰し、「AIやロボットが浸透し、ボタン一つでものづくりが完結する場面も見られるようになってきました。そうした状況下で、あらためて技術の原理や理屈を理解した上で、高精度なものづくりに取り組もうとの機運が高まっています」と分析。受賞に際し、「日本のものづくりの品質を高レベルで維持するためには、一部の上級技術者にとどまらず、営業担当者まで含む全ての人たちが技術の原理を理解する必要があります。今後は、ろう付の研究に長く携わってきた研究者として、幅広い立場の皆さんに多様な知識やノウハウを分かりやすく伝えていくことが責務と思っています」と話しました。

