機械工学科の宮沢教授が長年の功績を評価され「界面接合功労賞」を受賞しました

工学部機械工学科の宮沢靖幸教授がこのほど、溶接学会の界面接合研究委員会から「界面接合功労賞」を贈られました。界面接合は同委員会が世界で初めて発信した「母材をほとんど溶かさない接合プロセス」のことで、同委員会は研究者同士の情報交換や企業との連携などを目的に活動しています。功労賞は15年以上にわたって多大な貢献を果たした会員に贈られるもので、宮沢教授は2004年から幹事を務め、12年から副委員長、16年から委員長となり、4年の任期終了後は再び幹事の職を担ってきました。

宮沢教授は長年、部品と部品の間に別の金属を挟んで接合する「ろう付」技術の研究に取り組んでいます。部材の一部を溶かして接合する「溶接」とは異なり、細かな加工が可能であり、自動車部品の高性能化や家電製品や工業製品の高機能化、カーボンニュートラルの達成にも大きく貢献しています。「私たちの日々の生活には電子基板の入った機器があふれています。一つひとつの部品をつくる人はいても、それらをつなぎ合わせる技術や考えを持つ人は決して多くはありません。これまで、新製品の開発や改良悩む企業から相談を受けて、産学連携でさまざまな研究に取り組んできました」と振り返ります。「界面接合功労賞は企業人の受賞者が中心であり、大学教員が受賞するのはおそらく初めてではないでしょうか。これまでの取り組みを評価していただき大変うれしく感じています。これからもさまざまな企業が抱える問題を『ろう付』技術で解決していきたい」と話しています。