湘南キャンパスで11月9、10日に、「2023 SASシンポジウム」(主催:SAS/Society of Advanced Science、後援:大学院工学研究科)を開催しました。1989年に設立されたSASは、企業経営者や研究者、地域産業界らが一体となって分野の垣根を越えて協力し、科学技術の将来を託す学生や若手技術者の育成を通じて社会貢献を目指す、本学を中心に結成された学術団体です。シンポジウムは、自然科学全般にわたる研究や独自技術を発表する産官学交流の場として毎年開催されています。
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初日の開会式では実行委員長の源馬龍太准教授(工学部応用化学科)があいさつに立ち、「私自身が最初に学会発表をしたのがこのSASシンポジウムでした。分野の垣根を超えて互いに学び、科学技術の発展に資するのがSASの設立趣旨です。ぜひ分野の異なる発表を聞いて、今後の糧にしてください」と語りかけました。35回目の開催となる今回のシンポジウムでは、2日間にわたって4つのポスターセッションが行われ、4大学19研究室から延べ83件の発表がありました。小池鷹生さん(工学研究科機械工学専攻1年次生)は、「今回初めて参加しましたが、これほど異分野の研究者が一堂に会す機会はなかなかありません。隣のポスターを見るだけでも新しいアイデアが浮かび、ディスカッションを通じて自分の説明に足りない部分にも気づきました」と経験を得た様子。本学以外にも3大学の学生が参加し、神奈川工科大学大学院工学研究科3年次生の薮田梨央さんは、「『クラシックギターの撥弦位置による音色の分析』が研究テーマで、音の硬さや柔らかさ、明るさや暗さといった音色の印象の違いを数値化しています。電子系や機械系の発表をしている人も多くいるので、交流を深めて研究に生かしたい」と意欲を見せていました。
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SAS理事長の山田豊本学名誉教授は、「コロナ禍を経て、昨年度から再び対面でシンポジウムを開催できるようになりました。学生のプレゼンは年々レベルが高くなっているように感じます。ここで経験を積み、学会などに出ていく第一歩にしてほしい」と期待を語りました。源馬准教授は、「これまでは一人3分程度のショートプレゼンテーションをメインにしていましたが、今年度から全てポスター発表とし、学生による審査も取り入れました。シンポジウムを通して学生と参加者の議論の場を増やし、よりよい交流ができたのでは」と話していました。