機械工学科の宮沢教授が錦城高校で模擬授業を行いました

工学部機械工学科の宮沢靖幸教授が12月19日に、東京都小平市の錦城高校で模擬授業を行いました。同校では、理系・文系を選択した1年生に大学での勉強や研究について理解を深めてもらおうと、昨年度から模擬授業が実施されています。宮沢教授は「機械材料・金属材料から知る工学(エンジニアリング)の奥深さ~飛行機や新幹線と蜂の巣の意外な関係~全てのモノづくりは機械材料・金属材料と接合技術が起点だ!」と題して講義と実験を行い、20名の生徒が受講しました。

宮沢教授は長年にわたって研究している「ろう付け」について解説したほか、本学科での学びや、複数の専門分野の学生が学んでいるといった湘南キャンパスの特徴などを紹介。輸送機器の車輛に必要な材料と関連技術、旅客機が空を飛ぶ原理や車輛重量などについても解説し、「段ボールや発泡スチロール、プラスチックなどさまざまな軽い材料がありますが、旅客機の機体は軽くて強い材料で作る必要があります」と話しました。実験では、軽量な材料の一つである「クロスビーム」の重さや、正六角形柱が隙間なく並んだハチの巣状の「ハニカム構造」を使ったサンドイッチパネルの強度を体感してもらったほか、バネ状の形状記憶合金を伸ばしてお湯につけると元に戻る様子も観察しました。宮沢教授は、「いい食材を使っても調理方法を間違えると失敗した料理が出来上がる一方、どんな食材でも調理方法次第でおいしくなります。機械材料も同じで、軽くて強い材料を作るだけではなく、そのよさを生かす技術や知識が必要」と話しました。

宮沢教授は、「生徒たちは熱心に話を聞き、特に実験は興味を持って見てくれました。1年生のうちからこのような模擬授業を実施している学校はそう多くありません。機械材料の魅力や面白さを知り、将来の選択に生かしてほしい」と話していました。