アクティブラーニングの導入を目指す試行授業の成果発表会を開催しました

工学部では1月13日に湘南キャンパスで、初年次教育におけるアクティブラーニング導入に向けた試行授業の成果発表会を開催しました。本学部では、社会で 活躍するために不可欠な問題解決力やコミュニケーション力などを養うことを目的に、企業などと連携して公募型問題解決コンペ「ものづくりサミットin湘 南」を今年度からスタートさせるなど教育の充実に取り組んでいます。今回の試行授業は、プロジェクト型教育の開発や普及に取り組んでいる一般社団法人 フューチャー・スキルズ・プロジェクト研究会の協力を得て実施したもので、1年次生を対象にしたアクティブラーニングの授業を本学部の教員に公開し、来年 度以降の教育改善に役立てることを目指しています。

今回の取り組みでは、10月から11月中旬までの7回の授業を光・画像工学科の学生70名が、その後の1月までの7回を電気電子工学科、材料科学科、精密 工学科、機械工学科、動力機械工学科の学生50名が受講。各学科の初年次教育担当教員らがオブザーバーとして授業改善のためのFD活動として参観しまし た。学生たちは、まずキャリアコンサルタントの尾野裕美氏(オリアイキャリア研究所代表)から授業の概要やスケジュールについての説明を受けた後、4人か ら5人のグループを結成。チームで課題を解決するための姿勢やグループディスカッションを円滑に進めるための注意点などを議論することから始めました。そ の後、システムソフトウェア開発を手がけている株式会社アビストの新人研修プログラムを企画する課題に挑戦。同社の東京第一支店長を務める石井祐吾氏を招 いた中間発表で問題点を再確認した後、授業後の時間も活用しながらプランを練り上げ、プレゼンテーションの準備に取り組んできました。この授業中は、学生 の立場は石井支店長の部下であり社員であるという仮想のポジションに就き、学生でありながら社会人として課題対応を学びました。最終報告会では、グループ ごとにカリキュラムだけでなく、費用も計算した2カ月間にわたる新入社員研修プログラムを発表。聴講者と積算の根拠などについての質疑応答を経て、最後に 今回のプログラムを今後の大学授業と学生生活の学びにどう生かすのかをまとめた「自分プロジェクト宣言」を一人ずつ発表しました。

同プログラムの企画運営を担当した大山龍一郎学部長補佐は、「グループワークを取り入れながら、学生が企業などの実課題の対応方法を学び、自らの足りない 点を気づかせ、主体的に学ぶ意識を持たせることの重要性や、アクティブラーニングを初年次教育に取り入れるための工夫、知識を身につけるだけでなく使う経 験を授業に取り入れることの大切さなどがあらためて明らかになりました。毎回の授業後に学生自身が感じたことをまとめるリアクションシートを取り入れて 個々の学生の状況を把握しつつ、授業の中でフォローアップするなど、教員が参考になることも多かったと思います。今回の成果を参考にしながら、学生のリテ ラシーとコンペテンシーの体得を加速させるさらなる教育の充実を図っていきたい」と話しています。

アクティブラーニングの導入を目指す試行授業の成果発表会を開催しました