伊達教授が開発に協力したコンクリート早強剤の技術が実用化されました

工学部土木工学科の伊達重之教授が開発に協力した、佐藤工業株式会社のコンクリート工事の工期短縮技術がこのほど実用化されました。

この技術は化学会社・BASFジャパン製のセメント硬化促進剤(早強剤)を用いたものです。コンクリートの硬化を加速させ、施工サイクルを縮める技術の研 究はこれまでも行われてきましたが、強度の過剰な発現やひび割れ、耐久性の低下など必要な品質を満たすのは難しい状況でした。伊達教授は同社製の早強剤を 用いて、コンクリートの充填後、型枠から外すまでの脱型時間を短縮する技術の開発に協力。従来コンクリートが必要な強度に達するまでに必要だった16時間 から18時間を10時間に短縮し、耐久性も高く保つ技術の開発に成功しました。

佐藤工業株式会社では、この技術を国土交通省近畿地方整備局が発注している「丹波綾部道路瑞穂トンネル水呑地区工事」のトンネル区間に適用。今後も硬化後 の品質確認試験を行って有効性を実証するほか、急速施工や耐久性向上が必要な場合にも適用できるノウハウを蓄積していく予定です。