原子力工学科「原子力専門講座」第3回講演会を開催しました

原子力工学科「原子力専門講座」第3回講演会を開催しました

工学部原子力工学科では7月10日に湘南キャンパスで、「原子力専門講座」第3回講演会を開催しました。専門家による講演を通して原子力工学にかかわる研 究や技術に触れるとともに、専門家同士の意見交換に参加することで、今後の学習や研究に役立ててもらおうと昨年度から実施している催しです。「工学部セミ ナー」として本学科以外の教職員や学生にも公開され、当日は学生と教職員、原子力分野の専門家・技術者ら約65名が参加しました。

今回は、(株)グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパンの池原正氏が「原子力発電炉(BWR)の燃料・炉心の設計と解析方法」と題して講演しまし た。池原氏は、発電炉の一つである沸騰水型炉(BWR)の構造や特徴を紹介した後、原子炉の燃料・炉心を設計する際の考え方や手順を説明。「設計する際に は万一異常な事態が発生しても、大きな事故につながらないよう高い自己制御性を持たせることを第一に考える必要がある」と語りました。その後、炉心の設計 に用いられているさまざまなシミュレーション手法や、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて池原氏が取り組んでいる最新の研究も紹介しました。

参加した学生たちは、「原子炉を設計する際に、極めて高度なシミュレーション技術を使って精密な解析が行われていることを知ることができ有意義でした」 「普段は聞くことができない企業の現場での考え方ややり方を教えていただき、刺激になりました。配布資料をじっくりと読み直して今後の研究に生かしていき たいと思います」と話していました。

原子力工学科「原子力専門講座」第3回講演会を開催しました