電気電子工学科が南極越冬隊に参加した教員による講義を行いました

工学部電気電子工学科では4月28日に、2006年から08年にかけて行われた第48次南極越冬隊に参加した工学部航空宇宙学科の新井直樹准教授の体験談 を紹介する講義を実施しました。この授業は、本学の歴史やコンピューターの仕組み、電気電子の技術の応用分野などを学ぶ1年次生の導入科目「電気電子工学 通論」の一環で行ったもので、今回は工学分野に対する幅広い視野や興味関心を喚起する試みとして新井准教授による講義を行いました。

学生約150名が出席した講義では、越冬隊員になるまでの道のりや昭和基地での生活、自身が担当したGPSを使った氷床流速の観測の様子を豊富な写真を交 えて紹介。観測の結果、氷床が1年間で約5m移動することや、氷床の流れる速度は夏と冬で違いがないことが判明したことにふれつつ、「結果を見るととても 地味に思えるかもしれません。しかし、こうしたデータを地道にとり続けることが、研究ではきわめて重要であることをしっかりと覚えておいてください」と語 りました。また、自ら撮影したオーロラの動画を上映した後、「映像で見ると緑色に見えますが、実物は全く違う色をしています。物事には、現場に行かないと わからないことがたくさんあります。エンジニアの卵である皆さんもこのことを忘れず、自分の興味のあることを見つけてさまざまなことに挑戦してください」 とアドバイスしました。

学生からは「どんな職業でもやってみたいという思いと努力があれば、実現できる可能性があることを学ぶことができました」「インターネットが発達して、現 場に行かなくてもバーチャルで体験できる時代になっても、現場に行くことや自らの身体を使って挑戦することが大切だとあらためて思いました」といった感想 が聞かれました。

電気電子工学科が南極越冬隊に参加した教員による講義を行いました