工学部建築学科の杉本洋文教授がシンポジウム「ローカルファーストが日本を変える」に出演しました

工学部建築学科の杉本洋文教授が、3月11日に茅ヶ崎市民文化会館大ホールで開催された出版1周年記念シンポジウム「ローカルファーストが日本を変える」(主催:ローカルファースト研究会)でコーディネーターを務めました。杉本教授が副理事長を務める一般財団法人ローカルファースト研究会は、杉本教授が執筆に携わった『ローカルファーストが日本を変える』(東海大学出版部)の出版を経て、2014年6月に設立されました。シンポジウムは「茅ヶ崎から発信する新しいまちづくりのカタチ」と題して、第一線で活躍している行政の担当者や研究者、NPO法人の関係者によるパネルディスカッションを通して、ローカルファーストの価値観を多くの方に知らせることが目的です。なお、同シンポジウムは、神奈川県の地域商業ブランド確立総合支援事業の採択を受けています。

当日は、行政を代表して平将明内閣府副大臣と服部信明茅ヶ崎市長、研究者から東京大学高齢社会総合研究機構の秋山弘子特任教授、事業者から松本大地氏(株式会社商い創造研究所代表取締役)、杉山愛氏(NPO法人パームインターナショナル湘南理事長)、関幸子氏(株式会社ローカルファースト研究所代表取締役)、益永律子氏(NPOサポートちがさき代表理事)、都築佑介氏(茅ヶ崎青年会議所理事長)が出演。杉本教授は、コーディネーターを兼ねて同財団理事長亀井信幸氏とともに登壇しました。

最初に、総合司会であるKANAさん(FMヨコハマDJ)が、出席者の紹介を行った後、ローカルファーストに基づく地域活性の考え方や実例とともに、行政や地域の住民が挑戦しているプロジェクトや問題点などについて、出演者がそれぞれの立場から紹介。「ローカルファーストを実現していくうえでは、地域やコミュニティーを活性化させて、持続可能な社会をつくっていくことが重要」「高齢化社会に向けて人が元気で幸せに暮らせるつながりのある社会をどのようにつくっていくか」「地方創生とローカルファーストとの関連」「官と民をどのようにつなげていくか」「全国基準からローカルスタンダードの時代にどう対処していくか」「地産池消と地方同士をつなげる動き」「シルバー産業との関係」「茅ヶ崎の恵まれた環境」など、魅力あるまちづくりについて示唆に富んだ多くの実例や課題が提示されました。

最後に、茅ヶ崎でローカルファーストを推進していくためになすべきことについて、それぞれアドバイスやアイデアを披露。杉本教授は、「茅ヶ崎は木造住宅が多い街です。今、日本には資源として利用できる木材が豊富に育っています。建築家の立場から考えると、地域の森林がおいしい水と空気を作ってくれるので、その木材を利用することが森林を更新することにつながり、持続可能なローカルファーストの実現にも役立っていくと思います」と締めくくりました。最後に、亀井氏が「ローカルファーストという言葉の意味は、人によって異なりますが、一人ひとりの意識が重要です。日々の小さな選択の中で地域にやさしいことを意識していくことから、ローカルファーストは始まります。我々が出版した『ローカルファーストが日本を変える』には多くの実例が載っていますので、ぜひ参考にしてみてください」とあいさつしました。

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