工学部電気電子工学科では７月７日に、１年次生を対象に技術者倫理を学ぶ授業を実施しました。将来、技術者や研究者を目指す学生に基本的な倫理意識を身につけてもらうことを目的に、導入科目「電気電子工学通論」の一環で毎年行っているもので、学生約150名が出席しました。
講義は、企業倫理学が専門の谷俊子助教（東海大学教育研究所）が担当。まず、法と倫理が補完関係にあることや、近年では科学技術が社会に与える影響が大きくなり、事故の防止に現場の技術者の果たす責任が増している現状を説明しました。その上で、技術者は公衆に対する説明責任を負っており、誰も正解が分からない出来事にも自らの判断で立ち向かわなければならず、コストを見極めながら実行可能な範囲でリスクを低減していく意識を持つことが重要であると解説しました。その後、1986年に発生したスペースシャトル「チャレンジャー号」の事故経過と原因をまとめたドキュメンタリー映画を上映し、「上司からの業務命令や前例を踏襲するだけでなく、自らの頭や心で考え、判断できる技術者になってください」と語りました。
