内田裕久教授がドイツ材料学会名誉会員の授与式に出席しました

工学部原子力工学科の内田裕久教授がこのほど、ドイツ材料学会(DGM、旧ドイツ金属学会)の名誉会員に選ばれ、9月18日にドイツで開かれた授与式に出席しました。これは材料研究分野の発展に貢献した研究者に贈られる名誉ある賞で、1921年の設立以来日本人では橋本宇一・元科学技術省金属材料研究所長をはじめ4名が選ばれています。内田教授は、長年にわたる日本とドイツにおける材料科学分野での多大な貢献とこれまでの研究成果が認められました。

内田教授は水素吸蔵材料や希土類系機能性材料が専門。本学卒業後、ドイツのマックス・プランク金属材料研究所の研究員として金属表面と水素の関係に関する基礎研究に従事しました。1981年から本学教員に就任した後も、次世代の再生可能エネルギーとして期待されている水素を貯蔵できる水素吸蔵合金や、医療機器などに幅広く用いられている超磁性材料の開発に携わる一方、経済産業省や愛媛県西条市とともに水素エネルギーの農水産業への応用を図る「クールアースプロジェクト」などにも取り組んでいます。そのほかにも、世界各国から最先端の研究に取り組む研究者が招待されるゴードンリサーチカンファレンスで2度講演し、UNESCO国際産官学連携委員会の日本代表や南アフリカ政府水素燃料電池プロジェクトアドバイザーなどを歴任。現在は国際水素エネルギー協会副会長や、公益財団法人松前国際友好財団理事長、株式会社ケイエスピー代表取締役社長を兼務しています。

授賞式前の15日には、内田教授による特別講演が行われ、約300名の会員が参加。これまで取り組んできた水素エネルギーの研究や本学のチャレンジセンター「ライトパワープロジェクト」ソーラーカーチームの活動などを紹介。18日の授与式では、推薦者でゲッティンゲン大学のライナー・キルヒハイム教授があいさつした後、内田教授に賞状と記念品が渡されました。

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